店舗運営応援コラム
閉店作業のレジ締めでお金が合わない課題を解決
閉店後、レジを扱う店舗で欠かせない閉店作業の一つであるレジ締め。このレジ締め作業は、営業中に会計ミスや釣り銭の受け渡し間違えなどがあると、当日の売上記録(ジャーナル)とレジ内にある金銭とで差異が発生します。
今回は、そんなレジ内の金銭の差異を把握する方法や、釣り銭差異を軽減する方法などを紹介します。
1そもそもレジのドロア内の金額が合わない原因は何があるのか
レジのドロア内の金額に、なぜ差異が発生してしまうのでしょうか。
想定される原因をまとめてみました。
1-1.原因その1:単純に数え間違えていた
まず考えられるのが、お客様からお預かりした金額と、お会計時の金額が違っていたにもかかわらず、そのままお会計処理をしてしまい、レジ締め時に違算に気がついて発覚します。
こういったケースでは、お客様が気づいて解決することもありますが、そのまま会計を済ませてしまう場合も少なくありません。
1-2.原因その2:会計時のお釣りの渡し間違い
会計時にお釣りを渡し間違えてしまった場合も差異が生じる原因の一つです。
例えば、お札が二枚重なっていた、50円と100円を数え間違えてしまったなど、普段だったら考えられないようなミスでも、忙しい時間帯には発生してしまいます。
1-3.原因その3:商品の2度打ち
レジ打ちの際に、同じ商品を2回登録してしまうミスの可能性もあります。
本来1つしか販売していない商品を誤って二回登録してしまうと、お客様に二重で金額を負担させてしまうだけでなく、在庫にズレが発生してしまい、その後の棚卸しで誤差が発生してしまいます。
商品を2度打ちした場合の会計は、不自然に高くなってしまうため、お客様が気づいて会計前に発覚する場合も多いですが、お客様が気づかないケースも十分にありえます。
1-4.原因その4:割引券やクーポンの処理間違い
割引券の処理を間違えることで、割引券やクーポンの割引額などを間違えてしまったりするケースもあります。
割引券に記載された割引額が分かりづらく従業員が間違った金額を値引いてしまう、割引額を2度打ち込んでしまうなどのケースは、繁忙期であればなおさら発生する会計ミスといえるでしょう。
1-5.原因その5:レジ付近に落とした
預かった金額をレジに入れる前に、落とすなどがきっかけとなり、違算が発生するケースです。お客様に迷惑はかかりませんが、会計上はマイナスとなる原因のひとつです。
1-6.原因その6:窃盗
会計が済んだ後に、釣り銭をレジ付近に放置してしまい、泥棒に取られてしまう可能性もあります。または、従業員の内引きよって違算に繋がるというケースもあります。
2レジ締め時の違算を解決するためには
金額の差異が発覚するのは、多くの場合レジ締めのタイミングとなります。そのため、原因がわかったものの、違算を取り戻すのが困難な場合があります。
解決策を覚えておくのは大切ですが、予防策も講じることも大切です。
2-1.解決方法1:お客様との2重チェック
ミスを起こさないように各従業員が気をつけるのは当然ですが、それでも、一人だけではどうしても気づけないミスは少なくありません。そのため、会計金額やお釣りをお客様にも確認してもらう「二重チェック」を行いましょう。また、レジを通す際に、商品名・金額・個数を読み上げることも効果的です。
2-2.解決方法2:入力したお会計内容の確認を徹底する
商品や割引券の登録に2度打ちがないかの指差し確認を徹底します。
レジを通す際に、商品名や金額を読み上げるのはもちろんのこと、買上点数を確認し、入力した点数と実際に購入された商品点数との差異を確認しましょう。
商品登録の2度打ちがある場合、この確認作業を徹底することでお客様にお会計金額を伝える前に、訂正できます。
2-3.解決方法3:コインカウンターやコインケースの活用
レジ内の小銭が多い場合、忙しくない時間帯などに、コインカウンターなどを使用してレジ内の小銭を数えることで、どのタイミングで違算が生じ始めたか把握するのに役立ちます。また、まとまった小銭がある場合はコインケースでまとめるといいでしょう。
2-4.解決方法4:金庫、防犯カメラや従業員コードの活用
金庫や防犯カメラ、従業員コードの活用も効果的です。
レジ内のお金が多くなってきたら、カウンターやケースを使ってしっかり数えた上で金庫にしまい、必ず専用の用紙などに金庫にしまった金額を記録します。
防犯カメラのチェックは、窃盗対策として重要です。違算が生じた時間帯がわかれば、その時間帯に何があったのか確認できます。また、従業員コードを用いてそのとき担当していた従業員を明確にすることも予防策としては有効です。
3まとめ
レジは、電子機器ですが、使用するのが人間である以上、どうしてもミスは発生してしまいます。重要なのは、考えられる原因と解決策を覚えておくことです。大きなミスを減らせるのはもちろん、適切な解決策を実施することで、業務効率が改善され、結果としてオーナー・店長の店舗運営を手助けしてくれるでしょう。
2019年7月
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