会計時の接客が店舗の印象を大きく左右する

1．レジの会計フローをマニュアル化
　 1-1．伝票・商品を預かる
　 1-2．商品、お会計金額を入力
　 1-3．合計金額を伝える
　 1-4．請求金額をお預かりする
　 1-5．お釣りを渡す際の注意点
2．レジの接客方法の接客用語
　 2-1．接客用語その1：「お会計は〇〇円でございます。」
　2-2．接客用語その2：「○○円、お預かりします」
　2-3．接客用語その3：「レシートでございます」
3．まとめ

レジでお会計をする際の接客は、店舗の印象を大きく左右します。お客様の満足度を高めるためには、伝票・商品の預かりからお釣りを渡すところまでマニュアル化して、従業員の接客に関するクオリティの底上げを図る必要があります。

また、正しい接客用語を使い、バイト敬語のような間違った日本語を用いないようにすることも欠かせません。丁寧な接客を行うことで、お客様の満足度が高まり、お客様のリピーター化にもつながります。

1レジの会計フローをマニュアル化

レジ作業を行う従業員が複数人いることも珍しくありません。そのため経験やスキルで、接客クオリティに差が生まれてしまいます。

このような問題を解消するためには、レジの会計フローをマニュアル化して、全従業員の接客クオリティを向上させることが重要です。

1-1. 伝票・商品を預かる

レジでの会計業務は、伝票・商品を預かるところからスタートします。飲食店であれば伝票を、小売店であれば商品をお客様がレジに持ってきます。

この際に注意したいのが、流れ作業にならないことです。伝票や商品を受け取る際、レジ業務に慣れてくると、お客様の目を見ずに受け取ってしまうケースがあります。接客は流れ作業になってしまうといい印象を受けません。そのため、「伝票、お預りいたします。」などの一言を添えて、お客様の顔を見て業務を進めると、印象がよくなります。

1-2. 商品、お会計金額を入力

お客様がレジに持ってきた商品、伝票の入力を行います。
伝票を入力する際は、「○○が1点」のように読み上げながら入力することで、伝票が間違っていないかお客様と一緒に確認ができます。商品の入力も同様に、声に出すことで入力漏れを防止することが可能です。

1-3. 合計金額を伝える

商品、お会計金額を入力し終わった後は、合計金額をお客様に伝えます。
この時に注意すべきポイントは、伝える際の言葉遣いです。会計時によく耳にする「○○円になります」という言葉は、敬語として正確ではありません。お客様によっては、この言葉に不快な印象を持つ方もいるので、「○○円です」や「○○円でございます」という正しい言葉遣いをマニュアル化しましょう。

1-4. 請求金額をお預かりする

お金をお預かりする際は、丁度の金額であれば、受け取ったお金を返す必要がないので「○○円頂戴します」。お釣りが発生するのであれば、いったん預かるという意味で「○○円をお預かりします」と伝えます。
丁度の場合でも、お釣りが発生する場合でも「お預かりします」と伝えることが一般的になっていますが、より正確かつ丁寧な接客を心がけるのであれば、使い分けるように指導しましょう。

1-5. お釣りを渡す際の注意点

お釣りを渡す際の手順もマニュアル化しましょう。例えば、お釣りが1,500円だった場合、まず千円札から渡して、次に500円玉をレシートと一緒に渡します。この際、レシートがエアコンの風などで飛ばないように、小銭を乗せるとより丁寧な印象を与えることができます。

2レジの接客方法の接客用語

接客業をするうえで覚えておくべき接客用語は、数多くあります。そのなかでも「バイト敬語」と指摘されるような言葉は使用しないように指導しましょう。

こちらではそんなレジに関わる、一部の接客用語をご紹介します。

2-1．接客用語その1：「お会計は〇〇円でございます。」

お会計金額を伝える際、「〇〇円になります。」というフレーズをよく耳にするかと思います。
この「〇〇になります。」というフレーズは、変化する意味で使うケースが一般的。
お会計の場合、何かが変化するわけではないため、「〇〇でございます」「〇〇です。」という言い方が適切です。

2-2．接客用語その2：「○○円、お預かりします」

お客様からお釣りが発生する金額を受け取った場合、「○○円をお預かりします」という言い方が正しい言葉遣いです。ですが、「○○円をお客様からお預かりします」という言葉から転じた、「○○円“から”お預かりします」という間違った言葉遣いがバイト敬語として使用されています。

2-3．接客用語その3：「レシートでございます」

レジ業務において、レシートはお客様との会計履歴を証明する重要な記録です。
印字されたレシートは、レジから出てきたもので、その時点ではお客様のものではありません。
そのため、お客様に「お返し」するのではなく、「お渡し」するものであり、丁寧な接客を徹底するのであれば、「レシートでございます」という言葉が適切な表現です。