店舗運営応援コラム
飲食店開業を成功させる、9つの「やることリスト」
飲食業は、他分野に比べて参入の障壁が低いものの、廃業率も高い業種です。毎年、多くの飲食店が開業していますが、半分程度の飲食店は2年で廃業しているとも言われており、10年続く店は少なくなっています。
そうならないためには、開業前にしっかり準備をすることが重要です。目標はお店をオープンすることではなく、自分の店に多くのお客様が訪れ、繁盛させることにあるからです。
立地の検討と物件の選定に始まり、メニューの開発、什器の選定、そしてスタッフの採用・教育など、ひとつひとつ丁寧に、かつコスト意識を持って取り組んでいく必要があります。また、開業前に十分なシミュレーションが出来ていれば、予想外の出来事が少なくなり、さまざまな状況を乗り越えていけるようになるはずです。
このコラムでは、3つのステップに分けて飲食店が開業前にやることを解説するとともに、開店時に注意したいことや、飲食店のキャッシュレス決済導入におすすめのレジも紹介いたします。
1一番最初に考え、行動すべき2つのこと
飲食店を開業する場合、最初に行うのはコンセプトを練り、店舗の出店地を決めることです。開店までの作業をスムーズにし、オープン後にお店を繁盛させるために、まずここが重要になります。
1-1.店のコンセプトを練る
お店のコンセプトは、どのような人にお客様になってほしいかを考えることから始まります。たとえば、「仕事帰りの会社員が、手頃な価格で定食を食べられるお店」とか、「近所の人が散歩のついでにコーヒーを飲みに来てくれるお店」などです。
飲食店のコンセプトを具体的に考えるには、以下の観点で考えていくとわかりやすいでしょう。
- 誰が(who)
- いつ(when)
- どこで(where)
- 何を(what)
- どのように(how)
- どのくらいの金額/時間(how much/long)
この考え方を用いると、「健康意識の高い20~30代の会社員が、昼休みに、オフィス街の近くで、野菜中心の料理を、イートインで、30分程度&1,000円以下の金額で食べる店」といったような、具体的なコンセプトが出来上がります。
こうした手段を用いて、自分が作りたい店を具体的にすることで、物件の立地や、使う食材に求められるものが明確になり、その後すべきことがはっきりします。コンセプトが曖昧だと、開店準備のさまざまな段階で立ち止まることが増え、また、完成した店の印象もぼやっと曖昧なものになりかねません。まずはしっかりコンセプトを練りましょう。
1-2.コンセプトに合った立地、予算にあった物件を探す
店舗のコンセプトが固まったら、次は店を構える候補地をいくつか出し、その中から物件を探していきます。難しいのは、コンセプトにぴったりの立地に良い物件が見つかっても、予算の面で借りることが難しい場合もあることです。そのため、立地を検討する際には家賃相場も考慮する必要があります。
立地や物件はお店のコンセプトを表現するために重要な要素です。良い空き物件に巡り会えるかは運の要素も強い部分で、期待せずに内覧をしたところ、思いがけず良い物件だったということもあるでしょう。そんなときのために、コンセプトの実現のために絶対に譲れない部分と、妥協しても影響のない部分をリスト化して明確にしておくことで、賢明な判断に役立つはずです。
2開業に向けて行う4つの準備
コンセプトが固まり、出店地・物件が決まったら、次は実際のオープンに向けての作業です。ここからは実務的な作業がメインになります。
2-1.補助金も含めた資金調達
飲食店を開店するにあたって、資金調達が必要なケースもあることでしょう。まず最初に、補助金の対象になるかを確認すると良いでしょう。飲食店が対象になる支援は、都道府県が用意しているものや、市区町村が用意しているものなど、さまざまです。出店先を決める際に、併せて確認・検討すると良いでしょう。
金融機関から融資を受ける場合は、ビジネスの内容や見通しを事業計画書としてまとめる必要があります。また、最近ではクラウドファンディングで開業資金を集めるケースも増えています。話題性もあるため、店舗のコンセプトによっては活用するメリットがあります。
2-2.開業に必要な資格・許可などを確認する
飲食店を開業するために必要な資格や許可を調べ、必要に応じて取得、申請しましょう。
まず、飲食店では保健所に「飲食店営業許可申請」を届け出る必要があります。これは、店舗完成の10日前までに届ける必要があり、もし許可が降りなかった場合は、店内レイアウトや設備の変更が必要になります。そのため、内装の図面が完成した段階で保健所に相談をするのが一般的な方法です。
飲食店では、「食品衛生責任者」と「防火責任者」が必ず必要になります。地域の保健所もしくは消防署で、1~2日程度の講習に参加することで取得出来るので、忘れずに取得しましょう。なお、食品衛生責任者は、調理師もしくは栄養士の資格保持者なら、講習を受けなくてもなることが出来ます。
また、深夜0時から日の出までの時間帯にお酒を提供する予定がある場合、「深夜酒類提供飲食店営業届」も行う必要があります。該当する場合、こちらも忘れずに届出をしましょう。
2-3.店舗の設計とデザイン、什器などの選定
コンセプトに沿った店舗の設計・デザインを行います。居抜き物件の場合でも、壁や床、照明、什器など、必要に応じて変更出来る場所がたくさんあります。コンセプトを元にした完成イメージをデザイン事務所や施工業者と相談し、実際に図面に起こして進めていきます。
また、この段階で、キッチンのシンクや冷凍・冷蔵庫、食器棚なども決めていくことになります。空調機器を入れ替えたり、セキュリティシステムを導入する場合も早めの選定が必要です。
2-4.メニュー開発と仕入れ先の確保
飲食店を開業しようと考えているのであれば、すでに提供したい料理が決まっているケースがほとんどだと思います。しかし、コンセプトを元に検討することで、提供したいメニューがより広がっていくはずです。
また、この段階で仕入れ先業者を見つける必要もあります。とくに、新鮮な魚介類やオーガニック野菜などにこだわった料理を検討している場合、どの業者でも出来るわけではありません。早めに業者を探して交渉し、十分に見極めていく必要があるでしょう。
3開業前に行う3つの実践的作業
無事、お店とメニューが出来上がり、各種申請が終わったら、後は実際のオープンに向けて準備を進めるのみです。お客様からの評判に関わってくる部分ばかりなので、慎重に進めましょう。
3-1.オペレーションの検討
飲食店のオペレーションは多岐にわたります。厨房では仕入れや仕込みの計画を立て、オーダー後の調理がスムーズに行くオペレーションを検討します。ホール業務では接客やお会計はもちろん、お手洗いの掃除なども定期的に行う必要があります。また、それとは別に、売上管理や在庫管理なども毎日行う必要があります。
考えることは多岐にわたりますが、最初に1日の流れを決めるところから始め、次に週単位で考えるものごとを決定していくと、自ずとひと月の流れが決まっていくはずです。さらに細かいことは、その後で決めても良いでしょう。
このとき、オーダーや会計業務、売上管理などにツールを導入することで、より効率的なオペレーションが可能になり、営業時間外に行う事務的な負担も減らすことが出来ます。併せて検討しましょう。
3-2.支払い方法の検討
飲食店では、基本的にすべてのお客様がお会計を行います。そのため、支払い方法をどうするかによって、お店のオペレーション全体に影響が出てきます。たとえば、ラーメン店などに多い食券システムは、レジ業務がまるごとなくなるメリットと、追加オーダーに対応しづらいデメリットの両方があります。また、機械が故障したときの影響もかなり大きなものです。
最近は多くの飲食店がキャッシュレス決済に対応しています。クレジットカードや電子マネー、コード決済などが利用出来れば、お客様の利便性が増し、キャッシュレス決済派のお客様も訪れるようになるでしょう。
また、キャッシュレス決済の場合、お客様ひとりひとりの会計業務がスピーディになるのに加え、現金の取扱量が減ることから、閉店後のレジ締め作業が短縮出来るメリットがあります。現金のやりとりが減ることから衛生面でも有利で、飲食店に向いています。
3-3.スタッフの募集・トレーニング
店舗の営業に際してスタッフを雇う場合、スタッフの募集も必要です。飲食業界は人材の争奪戦になりやすい傾向があるため、早めに募集を出して様子を見ると良いでしょう。
また、トレーニングも必要になります。開店前にシミュレーションをして練習することが大切です。接客の基本的な部分だけでも言語化したマニュアルを作り、お店のコンセプトや接客で大切にしたいことをスタッフに伝えられるとより良いでしょう。
プレオープンを行って、スタッフのトレーニング期間としたり、オペレーションの問題点をあぶり出したりしていく方法もあります。その期間は料金の割引を行い、お客様にプレオープン期間だということをご理解いただいたうえで、来るグランドオープンに備えるわけです。初めての飲食店経営なら、ぜひ検討したい方法です。
4開店
すべての準備が整ったら、晴れて開店となります。業種にもよりますが、飲食店開店の時期は、9月~10月頃が良いとされています。なぜなら、年末年始はイベントや忘年会が多く、忙しくなりがちだからです。その2~3ヶ月前にオープンし、オペレーションに慣れた状態で繁忙期に突入し、しっかり売上げを作っていくのがひとつの理想とされています。
また、同じ観点から、割引などのオープニングキャンペーンを敢えて行わない「サイレントオープン」をする方法もあります。立地や業態にもよりますが、オープニングで割引キャンペーンを行うことで大混雑してしまい、オペレーションがスムーズに行かず、評判を落とすことがあります。割引目当てで訪れたお客様はリピーターになりにくい傾向もあるため、メリットとデメリットを天秤にかけて判断しましょう。
5飲食店のキャッシュレス導入にはカシオの「ブルレジ」がおすすめ
飲食店のキャッシュレス決済導入には、カシオの「ブルレジ」がおすすめです。レジとキャッシュレス決済端末が連動できるので、金額の「2度打ち」(レジでお会計した金額をキャッシュレス決済端末に再度打ち込むこと)が不要になり、ミスのないスピーディーなお会計業務を実現します。
また、ブルレジ対応のキャッシュレス決済は、主要なクレジットカード、電子マネー、QRコード決済に対応していますので、お客様の需要の変化に合わせた決済方法を柔軟に選べます。
さらに、スマートフォンとレジをBluetoothで接続することで、売上データの確認や、売上分析も可能になります。売上データの確認や業務日誌の作成には「CASIO ECR+」(無料)、売上分析や顧客管理には「CASIO ECR+Premium」(有料サービス)が対応しており、スムーズな経営をサポートします。
契約者様向けコールセンターをご用意しており、専門のスタッフが365日(9時から22時)対応しているため、万が一トラブルが起きても、業務への影響を最低限に抑えられます。
こちらのページでは、カシオがご提供するキャッシュレス決済サービスのご紹介をしていますので、併せてご覧ください。
カシオのキャッシュレス決済
2021年12月
キャッシュレス決済導入をご検討ください
カシオのキャッシュレスサービスは、
クレジット、電子マネー、QRコード
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