個人経営店の集客には「リスティング広告」がおすすめ。その理由とは

インターネット広告の中でも、比較的低予算で出稿できる「リスティング広告」。基本的に文字のみという比較的地味なスタイルながら、見込み客に効率的にアプローチできる特性から、インターネット広告の定番となっています。

リスティング広告は、極めて低予算からスタートできるのも特長です。また、効果をリアルタイムで確認して、すぐに内容を変更できるため、効果の出ない広告を掲載し続ける無駄もなく、予算の限られた個人経営店にとっても大変使いやすい広告です。

このコラムでは、個人経営店の集客に有効に活用できるリスティング広告の特長と、運用で大切な「チューニング」についてみていきます。

1．リスティング広告とは？
　1-1.検索結果画面に表示させるテキスト広告
　 1-2.自サイトにユーザーを誘導できて初めて広告費が発生する
2．個人経営店の集客にリスティング広告が向いている理由とは
　 2-1.少ない広告費で始められて無駄もない
　 2-2.見込み客に効率よくアプローチできる
　 2-3.広告配信と内容の改善がすぐにできる
3．リスティング広告で重要なのは「チューニング」
　3-1.広告が掲載されない場合は「キーワード」と「予算」を見直そう
　 3-2.クリック率が低い場合は「広告の内容」と「キーワード」を見直そう
4．まとめ：少額で始められるリスティング広告は個人経営店の味方

1リスティング広告とは？

リスティング広告はインターネット広告の一種です。まずは、リスティング広告の特長からみていきましょう。

1-1.検索結果画面に表示させるテキスト広告

リスティング広告とは、「Google」「Yahoo! JAPAN」「Bing」などの検索エンジンで、ユーザーが検索した言葉（キーワード）に連動して表示されるインターネット広告です。その仕組みから「検索連動型広告」とも呼ばれます。

リスティング広告は、検索結果画面の先頭に表示される場合と、検索結果の1ページ目の最後に表示される場合があります。広告費用が必要になる分、確実に検索結果の1ページ目に表示されるので、自店のサイトにSEO対策を施すよりも結果が早く得られます。

1-2.自サイトにユーザーを誘導できて初めて広告費が発生する

リスティング広告の目的は、広告をクリックしてもらい、自店のサイトにユーザーを誘導することです。そのため、広告が表示されただけでは広告費は発生せず、クリックされて初めて広告費が発生します。

そのため、基本的に広告内容に興味を持った人の分しか広告費が発生せず、広告にかける費用も予算に合わせて柔軟に決められます。また、内容の変更も簡単にできるため、予算や結果に合わせて柔軟な出稿ができます。

2個人経営店の集客にリスティング広告が向いている理由とは

リスティング広告は、その特性から、個人経営店の集客に活用しやすい広告です。ここでは、3つのポイントをご紹介しましょう。

2-1.少ない広告費で始められて無駄もない

リスティング広告にかかる費用は一律ではなく、ユーザーが広告をクリックした回数に応じて課金される、PPC（Pay Per Click）と呼ばれる仕組みで決定されます。そのため、広告をユーザーがクリックしない限り広告費は発生しません。

1クリックあたりの広告費は、オークションで決まります。同じキーワードでリスティング広告を表示させたい広告主が複数いる場合は、基本的に、より高い「入札」をしている広告が優先され、設定した予算を使い果たすと、次に入札額の高い広告が表示されます。

こうした仕組みのため、例えば1,000円など極めて少ない予算での出稿も可能です。予算が低すぎて広告が表示されない場合もありますが、そのような場合も、365日（9時から22時）、いつでも設定の変更ができるため、無駄のない最適な広告出稿ができます。

こうしたリスティング広告の特性は、大きな企業と比べると予算が限られ、広告専任の担当者をつけられない個人経営の店舗に向いているといえるでしょう。

2-2.見込み客に効率よくアプローチできる

リスティング広告は「特定のキーワードで検索したユーザーに表示する」広告です。ユーザーは何らかの必要性があって、そのキーワードで検索しているため、見込み客にアプローチできる確率が高くなります。

例えば、世田谷区の自転車店が、「世田谷自転車店」というキーワードで検索したユーザーに向けてリスティング広告を展開すれば、来店見込みの高いユーザーを狙ったアプローチができるでしょう。しかも、広告費用は広告をクリックしたユーザーの分だけで済むため、無駄がありません。

2-3.広告配信と内容の改善がすぐにできる

リスティング広告は、インターネットからアクセスできる管理画面を操作して、すぐに広告掲載をスタートできます。バナー広告や動画広告と違い、文字のみで構成される広告なので、画像や動画を用意する手間もありません。

また、代理店に広告を依頼した場合に必要となる、担当者による広告内容のチェックなどもなく、画面の案内に従って手続きを進めれば、自身で決めた内容ですぐに出稿できます。

もし、配信したリスティング広告の内容が十分ではなかったり、「もっとこうすればよかった…」と思ったりした場合は、すぐに内容の修正ができます。広告を出稿しても十分な結果が得られない場合もリアルタイムで改善できるため、効果のない広告に費用を払い続けずに済みます。

3リスティング広告で重要なのは「チューニング」

リスティング広告は、出稿したら終わりではありません。一定期間効果を計測して、広告の内容を最適化していく「チューニング」を行うことで、効果を最大化できます。

3-1.広告が掲載されない場合は「キーワード」と「予算」を見直そう

せっかくリスティング広告の設定をしたのに、広告が表示されないことがあります。この場合、設定している予算が低すぎることが原因かもしれません。

例えば、「世田谷自転車店」のキーワードで出稿しているリスティング広告が多数ある場合、他の広告主より高い予算が必要です。検索するユーザーが多いキーワードほど、競争が激しくなります。

もっともシンプルな対処法は広告費の増額ですが、キーワードを見直すことも重要です。例えば、行っているサービス内容を絡めて、「世田谷自転車タイヤ交換」といったキーワードにすると、予算を変えず、確実に広告が表示されるようになるかもしれません。

広告が掲載されない場合は、ターゲットを絞ったキーワードへの変更を検討し、それが難しい場合は、広告予算を増額するとよいでしょう。

3-2.クリック率が低い場合は「広告の内容」と「キーワード」を見直そう

掲載された広告を、ユーザーがクリックしてくれない場合があります。この場合は、広告の内容に魅力がないか、広告が表示されるキーワードと、広告の内容の親和性が低いことが考えられます。

リスティング広告は、短い見出しと本文で訴求する仕組みです。そのため、狙ったキーワードで広告を表示できても、見出しと本文に訴えかけるものがなければ広告がクリックされることはありません。

親和性が低い状態とは、リスティング広告を表示しているキーワードと、広告の内容がずれている状態を指します。極端な例ですが、「世田谷自転車店」のキーワードで、中古車を販売する広告を表示しても、クリックされる可能性はかなり低くなるでしょう。

クリック率が低い場合は、キーワードと広告内容が合致しているかを確認し、合致している場合は広告の内容に訴求力があるかを見直しましょう。

4まとめ：少額で始められるリスティング広告は個人経営店の味方

リスティング広告は、インターネットの特性をフルに生かした広告形態です。思い立ったらすぐに出稿でき、1,000円程度の少額でスタートできます。しかも、広告が表示されても、ユーザーにクリックされない限り費用が発生せず、結果が思わしくなければいつでも内容を変更できます。

これらは、従来の看板広告や、新聞や地域誌への広告出稿などとの大きな違いです。もちろん、看板や新聞・雑誌への広告出稿も、インターネットをあまり利用しない人に訴求するための有用な手段ではありますが、効率や手軽さはリスティング広告が圧倒しています。

こうした特性は、広告にかけられる予算が限られていたり、広告出稿にたくさんの手間をかけられなかったりする個人経営店にこそ、恩恵の大きいものでもあります。ぜひ、このコラムを参考に、リスティング広告を活用してみてください。

2022年1月

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