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飲食店が居抜き物件で開業するメリット・デメリットとは?

飲食店を開業するとき、まず用意しなくてはならないのが「物件」です。とくに初期費用の都合で頭を悩ませる経営者の方は多いことでしょう。

そんなときに注目したいのが「居抜き物件」です。以前営業していた店舗の内装や設備が残されているため、初期費用を大きく削減できる可能性があります。他にもいくつかのメリットがありますが、同時にデメリットもあるため注意する必要もあります。

このコラムでは、飲食店が居抜き物件で開業するメリット・デメリットを解説するとともに、デメリットを克服するための具体的な方法も紹介します。

1居抜き物件とは?

居抜き物件とは、以前その物件で営業していた店舗の内装や設備などが残ったままの物件のことです。一方、内装や設備をすべて取り除き、建物の骨組みだけになった物件は「スケルトン物件」と呼ばれます。

飲食店の場合、以前は物件を借りたらスケルトン状態に戻して返すのが一般的でしたが、近年は居抜き物件が増えつつあります。居抜き物件が増えている理由のひとつに、多くの飲食店が経営不振で倒産していることが挙げられます。東京商工リサーチの調査によれば、2020年に倒産に追い込まれた都内の飲食店は842件(前年比5.3%増)で、2001年以降で最多となりました。

物件をスケルトンに戻すには工事費がかかりますが、倒産する飲食店が増えると、退去時の工事費を捻出できないケースが増えます。一方で、近年は新規開業にあたっての初期費用を抑えたい飲食店も多く、居抜き物件が流通することが増えている状況です。

居抜き物件であれば、開業までにかかる時間が少なく済むことがほとんどですし、初期費用を抑えられるので開業時のリスクも低くなります。飲食店の苦境が続く間は「居抜き物件」の人気は高いままと考えられます。

参考:2020年飲食業倒産、年間最多の842件発生|東京商工リサーチ

2飲食店が居抜き物件で開業するメリット

飲食店が居抜き物件で開業すると、どのようなメリットを得られるかをみていきます。

2-1.初期費用を安く抑えられる

居抜き物件で開業するメリットとしてまず挙げられるのが、「初期費用を安く抑えられること」です。居抜き物件は以前のテナントの内装・設備がそのまま残っているため、うまく活用できれば最小限のコストでオープンできます。

スケルトン物件を借りて内装を一から作る場合、かなりの初期投資が必要になります。そしてデザインや素材にこだわるほど、費用はかさんでいきます。しかし、イメージに近い内装の居抜き物件を見つけられれば、内装費は大幅に削減できるでしょう。

しかし、中古物件であるという点は注意すべきです。内装に経年劣化や破損などがあればメンテナンスは必須ですし、設備も故障のリスクを抱えています。契約後に後悔しないよう、内見のタイミングで内外装や設備の状態を細かくチェックすることが大切です。

2-2.短期間でオープンできる

飲食店を新規開業する際は、物件を契約してから内外装の工事を行います。工事の規模にもよるものの、スケルトン物件の場合は工事に最低でも1ヵ月程度必要です。工事の間も賃料が発生しているため、工事はできるだけ早く済ませたいと考える経営者は多いはずです。

しかし、居抜き物件であれば最小限の改装工事で済むことがほとんどです。とくに、大規模な工事が必要になるガスや水道、空調がそのまま使える物件であれば、工期を大幅に短縮できるでしょう。工事にかかる費用と時間が少なくなれば、家賃のムダもなくなり、大切な開業資金の節約に繋がります。

2-3.以前からのお客様が来店してくれる

居抜き物件で開業すると、以前のお店を知っているお客様が来店されることがあります。近所の人は「あの場所には飲食店がある」と知っているため、開店前からある程度認知されている状態となり、これは集客においてアドバンテージとなります。

前の店を知っているからというだけの理由でリピーターになってくれるわけではありませんが、経営が安定しづらい開店初期に、少しでも多くのお客様に来店いただけるのは、非常にありがたいことのはずです。

2-4.物件が多く出回っていて比較検討しやすい

現在、居抜き物件はスケルトン物件よりも流通量が多くなっています。さまざまな物件を比較検討できるため、イメージ通りの物件に出会える確率も高くなるでしょう。想像以上に良い物件に巡り合えるかも知れません。

より良い物件と契約するためにも、店舗のコンセプトやイメージははっきりさせておきましょう。加えて、ここだけは譲れないというポイントや、妥協できるポイントなどもあらかじめ考えておくと、良い物件を見つけたときにすぐに決めることができるはずです。

3飲食店が居抜き物件で開業するデメリットとは?

居抜き物件には多くのメリットがありますが、デメリットも存在します。飲食店が居抜き物件で開業するデメリットは以下の3つです。

  • レイアウトの自由度が低い
  • 設備が使えない可能性がある
  • 前の店舗のイメージが残る

居抜き物件はいわば中古の物件ですので、良くも悪くも、前店舗が残したものを引き継ぎます。しかし、考え方によっては克服できます。デメリットを重く受け止めすぎず、柔軟に対応しましょう。

4居抜き物件のデメリットを克服する方法とは?

居抜き物件にはデメリットがありますが、考え方によっては克服できます。ここでは、居抜き物件のデメリットを克服する方法を紹介しましょう。

4-1.レイアウトにこだわりすぎず柔軟に考えよう

居抜き物件は、レイアウトの自由度が高くありません。そのため、こだわりすぎると改装費用が必要以上にかかり、予算をオーバーしてしまう可能性もあります。譲れない部分だけ、最小限改装工事を施すのが理想的です。居抜き物件の最大のメリットは「初期費用の安さ」です。このメリットを活かすためにも、レイアウトに過度にこだわるのは避け、現状の店舗をどう活用するかを考えましょう。

また、できるだけ多く物件を見て、理想に近い物件を見つけることも大切です。物件をいくつも見ていく中で、お店に必要な要素を絞り込んで行けるとよりよいでしょう。また、早めに物件探しを始めることで、理想に近い物件に出会えるチャンスも増えるでしょう。

4-2.設備の状態を確認し、契約前に交渉しよう

前の店舗から引き継いだ設備が、実は使えなかったというケースがあります。また、長年使用されてきた設備が使い始めてすぐに故障することもあります。

想定外の設備の修理・購入が必要となれば、その分費用がかかってしまうため、契約前に設備の動作チェックをしっかり行いましょう。動きが変ではないか、破損している箇所はないかなどをできるだけ細かく確認します。

また、リース契約の機器が含まれているか、リースであれば支払いの残りの有無も確認するとよいでしょう。後々のトラブル防止のためにも、心配なことは契約前にもれなく確認しましょう。

4-3.看板などを変えて前の店舗の印象を払拭しよう

前の店舗が同じ業種だった場合、内外装を大きく変えずに利用する方法もあります。しかし、前の店舗がよくない印象を持たれていた場合、その印象を引きずることはデメリットになります。

そのため、前の店舗のイメージを払拭するために、お店の顔である看板を大きく変えるなどの改装を行うことは必要でしょう。初期費用はできるだけ抑えたいところですが、オーナーが変わったことを伝え、大幅なイメージアップを図るためには、必要な投資です。

他に、DIYで行える範囲で細かな改装を行う方法や、花や観葉植物を置くなどして雰囲気を変える方法もあります。黒板タイプのウェルカムボードを購入して、メニューなどをわかりやすく掲示するのもよいでしょう。

5まとめ

居抜き物件は、飲食店の開業費用を抑えるための有効な手段です。とはいえ、居抜き物件での開業にはデメリットもあるため、物件の現状を柔軟に受け止め、メリットを活用することに力を注ぐとよいでしょう。理想と妥協をうまく擦り合わせながら、素敵なお店を作り上げてください。

2022年9月

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