1. HOME
  2. 店舗運営応援コラム
  3. 経営・業務のノウハウを参考にお悩み解決!
  4. 店舗戦略の見直しはするべき?判断の見極めや方法論をご紹介

店舗運営応援コラム

このページをシェア
このエントリーをはてなブックマークに追加

店舗戦略の見直しはするべき?判断の見極めや方法論をご紹介

本コラムをご覧になっている小売店、飲食店経営者の方の中には、店舗の戦略をどのように定めたらよいかわからないと悩まれている方もいらっしゃるかもしれません。また、一度定めた店舗戦略が、うまく運営できずに困っている方もいらっしゃるでしょう。

そこで本コラムでは、店舗戦略を見直したほうがよいタイミングや、店舗戦略を練るときの方法論についてご紹介します。


1そもそも店舗戦略って?

店舗の方向性やコンセプト、売上目標などを定めることを店舗戦略といいます。

店舗の方向性とは、「どんなお店」で「どんな商品を売るか」といった基本的な方向を定めることです。そして店舗のコンセプトとは、店舗の方向性に沿った顧客を獲得するための施策を考えたり、内装や販促物を取り入れたりすることを指します。

売上目標とは、言わずもがな「毎月の売上の目標」を大まかに算出してみることです。売上目標は、お店がある場所の環境や人口などを加味して考えるとよいとされています。近くに競合になりそうなお店があるなら、そこの状況を参考にするのも1つの方法です。

ちなみに、高すぎる売上目標を立てると後々、ご自分の首をしめることがあるので要注意です。予想もしなかった事態が発生するかもしれない可能性を、常に考えておきましょう。

2店舗戦略を見直すべきタイミング

一度定めた店舗の方向性やコンセプトが顧客とマッチせず、思うような売上が得られなかった場合は、店舗戦略を見直したほうがよいかもしれません。また、政治や経済をはじめとする外的要因が売上にダメージを与えた場合も、店舗戦略を見直すべきタイミングといえるでしょう。

例えば、新型コロナウイルスの流行により酒類の提供が規制されたり、営業時間の短縮が要請されたりして、営業方針の見直しを余儀なくされた飲食店などがこれに該当します。

事実、ザイマックス不動産総合研究所が早稲田大学建築学科石田航星研究室と共同で行ったヒアリング調査によれば、飲食業は過半数の事業者が、2019年度と比べて既存店舗の売上高が「非常に減少した」と回答しています。

出典:コロナ禍における店舗戦略に関する実態調査 2021|ザイマックス不動産総合研究所

繰り返しになりますが、このような不測の事態によって店舗戦略を見直さなければならない可能性があることを、肝に銘じておきましょう。

3店舗戦略の方法論

それでは、実際に店舗戦略を練る方法についてみていきましょう。店舗戦略を練るにはよく、エリアマーケティングや3C分析、SWOT分析、4P分析などの方法が用いられます。それぞれについて詳しくご説明していきます。

3-1.エリアマーケティング

あなたのお店があるエリア(地域)に密着した戦略を展開することを、エリアマーケティングといいますが、エリアマーケティングを行うにあたっては「商圏分析」が欠かせません。

商圏分析とは、あなたのお店の顧客になるかもしれない人たちが住んでいる範囲(商圏)の年齢や性別、年収といったデータを集めて分析することです。例えば、高齢者が多く住んでいる地域に若者向けのアパレルショップを出店したら、どうなるでしょうか? きっと思ったより売上が伸びずに困ってしまうはずです。

そこで商圏分析の出番です。商圏分析は、あなたのお店とターゲットとのミスマッチを防ぎ、売上の予測を立てるのに役立ちます。また、デジタルに慣れている若者が多い地域にはSNSを、デジタルに慣れていない高齢者が多い地域には折り込み広告をといったように、広告の戦略を考案する際の一助にもなります。

なお、商圏分析に必要なデータは広く一般に公開されている国勢調査や住民基本台帳人口移動報告、家計調査年報などから集められます。ぜひ、チェックしてみてください。

出典:令和2年国勢調査|総務省統計局
出典:住民基本台帳人口移動報告|総務省統計局
出典:家計調査年報|総務省統計局

3-2.3C分析

あなたのお店にとっての成功要因(KSF:Key Success Factor)を見つけるために、次の3つの要素を分析する方法を3C分析といいます。

【3C分析の要素】

  • Customer(市場、顧客)
  • Competitor(競合)
  • Company(自社)

3C分析はもともと、経営コンサルタントの大前研一氏が自著『ストラテジック・マインド』の中で提唱し、世界中に広く知られるようになりました。

詳しくは後ほどご紹介しますが、近年では、4C分析に代表されるようにお客様目線でマーケティング活動を行うことが大切だといわれています。ですから、まずはCustomer(市場、顧客)を分析し、市場の規模や成長性、顧客のニーズなどを探りましょう。

Customer(市場、顧客)の分析は、マクロの環境分析とミクロの環境分析を行うことによって、より適切な分析ができるとされています。ここでいうマクロの環境とは、あなたのお店が直接関われない部分、つまり政治の情勢や環境の変化などのことを指し、しばしばPEST分析によって分析されます。PEST分析とは、次の4つの要素を分析し、それらがあなたのお店にどのような影響を与えるかを考えていく方法のことです。

【PEST分析の要素】

  • Political(政治的環境要因):政権交代、法律改正、税制改正など
  • Economy(経済的環境要因):景気の動向、株価、為替相場、原油価格など
  • Society(社会的環境要因):流行、ライフスタイル、文化など
  • Technology(技術的環境要因):ビッグデータ、AI、IoTなど

一方でミクロの環境とは、あなたのお店が直接関われる部分、すなわちお客様や競合になりそうなお店などのことを指し、よく5F分析によって分析されます。5F分析とは、次の5つの要因を分析し、あなたのお店が業界内でとるべき戦略を考えていく方法のことです。

【5F分析の要素】

  • 競合他社の脅威
  • 代替品の脅威
  • 新規参入者の脅威
  • 買い手の交渉力
  • 売り手の交渉力

ちなみにこれらの要素のうち、特に飲食業界は比較的少ない開業資金ではじめやすいため、「新規参入者の脅威」にさらされやすいといわれています。

Customer(市場、顧客)の分析ができたら、続いてCompetitor(競合)について分析していきましょう。Competitor(競合)の分析は「結果」と「要因」の2つの側面から行うとよいでしょう。

ここでいう「結果」とは、競合店の売上など、明らかな成果のことを指します。一方「要因」とは、「結果」を出すために行ったサービスなどのことを指します。競合店の「結果」が成功といえるならば、「要因」の優れた部分を学び、あなたのお店のマーケティングに取り入れてみましょう。

そして最後に、Company(自社)について分析します。Company(自社)を分析する際はよく、次にご紹介するSWOT分析という方法が用いられます。

3-3.SWOT分析

SWOT分析とは、あなたのお店の状況を次の4つの項目で整理して、分析する方法です。

【SWOT分析の項目】

  • Strengths(強み):あなたのお店の長所、得意なこと
  • Weaknesses(弱み):あなたのお店の短所、苦手なこと
  • Opportunities(機会):社会、市場の変化などがプラスに働くこと
  • Threats(脅威):社会、市場の変化などがマイナスに働くこと

これら4つの項目はさらに、内部環境と外部環境に分けられます。

【SWOT分析の内部環境】

  • Strengths(強み)
  • Weaknesses(弱み)

【SWOT分析の外部環境】

  • Opportunities(機会)
  • Threats(脅威)

小規模な小売店や飲食店では、Strengths(強み)を見つけるのが難しいと思われるかもしれません。そんなときは、お客様の目線に立って考えてみましょう。あなたのお店のどんなところに魅力を感じているのか、お客様にアンケートをとるのも1つの方法です。

かたやWeaknesses(弱み)は、Strengths(強み)の裏返しといえます。お客様や競合になりそうなお店、従業員の視点から整理してみるとよいでしょう。ちなみにWeaknesses(弱み)はしばしば、Threats(脅威)と混同されることがあります。

先ほどの通り、Weaknesses(弱み)は内部要因ですから、「あなたのお店が原因で、がんばれば変えられるかもしれない」ものです。一方、Threats(脅威)は外部要因ですから、「あなたのお店ががんばっても変えられない」ものです。

例えば、「お店の立地が悪い」場合は移転することで解決できるため、内部要因のWeaknesses(弱み)に分類されますが、「商圏の少子高齢化が進んでいる」ことは変えようがないため、外部要因のThreats(脅威)に分類されます。

そして、これら外部要因のOpportunities(機会)とThreats(脅威)については、マクロ環境とミクロ環境の2つで考えます。

マクロ環境とは政治や経済、社会、技術などです。例えば、新型コロナウイルスの流行による生活スタイルの変化などがこれに該当します。その一方で、ミクロ環境とは競合店やお客様の動向など、あなたのお店と深く関係している環境のことです。

以上の4つの項目を整理し、分析することによってあなたのお店の課題が明確になれば、店舗戦略が立てやすくなるはずです。

3-4.4P分析

4P分析は、売り手の視点から次の4つの要素を分析する方法のことで、マーケティング学者のエドモンド・ジェローム・マッカーシー氏が提唱したマーケティング理論です。

【4P分析の要素】

  • Product(商品):何を売るか
  • Price(価格):いくらで売るか
  • Place(流通):どのチャネルで提供するか
  • Promotion(販促):どのように販売促進するか

また、近年ではこれらにもう1つの要素を加えた「5P分析」がよく使われているようです。5つ目の要素は、あなたのお店が置かれている状況によって次の中から選択できます。

【5つめの要素】

  • People(人々):利害関係者すべて
  • Package(包装):商品の包装、料理の盛り付け方
  • Process(業務プロセス):商品がお客様の元に届くまでのプロセス
  • Popularity(人気、大衆性):たくさんのお客様に受け入れられそうか

例えば飲食店では、特にPeople(人々)を重視する傾向にあるようです。店舗戦略を見直すきっかけが、店舗の方向性やコンセプトが顧客とマッチせずに困っている場合は、来店日時や年齢層、客単価など顧客にまつわる情報を知ることが解決の糸口となるかもしれないからです。

なお、これらをチェックするには、データ収集機能を備えたPOSレジが大いに役に立ちます。詳しくは後ほどご紹介しますが、例えばカシオでは商品別や日別、時間帯別など多様なデータの集計が可能なタブレット型レジ「EZネットレジ」をご用意しています。「EZネットレジ」であなたの店舗の現状が可視化できれば、売上アップのヒントがつかめるはずです。

さらに商品やサービスの数が増え、お客様が容易に取捨選択できるようになった現代では、4P分析にかわって4C分析が重宝されるようになってきました。

4C分析は売り手視点の4P分析を、買い手視点から捉え直した方法です。

【4C分析の要素】

  • Customer Value(顧客価値):お客様が商品やサービスに抱く価値、デザイン性など
  • Cost(価格):お客様が商品やサービスを得るために払う費用
  • Convenience(利便性):お客様が商品を購入する手段、その決済方法など
  • Communication(コミュニケーション):お客様とどのように接点を持つか

4C分析によって、お客様の視点からあなたのお店の商品、サービスを分析すればきっと、今まで気がつかなかったあなたのお店の魅力や課題が見つかるはずです。

4まとめ

店舗戦略の方法論は一見、横文字ばかりで難しそうと感じられるかもしれませんが、小売店や飲食店を営んでいる方にとっては、一度は考えたことがある内容ばかりでしょう。店舗戦略の見直しを検討している小売店、飲食店経営者の方はぜひ、本コラムを参考にしてみてください。

5店舗戦略を見直す際は、カシオのタブレット型レジ「EZネットレジ」が役立ちます

カシオの「EZネットレジ」では、従来型のレジでは難しかった高度な売上集計が可能です。商品別や日別など、見たい情報がすぐに引き出せるほか、集計したデータはパソコンなどから閲覧したり、CSV形式で保存したりすることもできます。

さらに、クレジットカードや電子マネー決済、QRコード決済など主要な決済方法にも対応しています。キャッシュレス決済端末とレジ本体が連動するため、金額の「2度打ち」をする必要もありません。レジ業務の省力化と効率化もかないます。

また、カシオでは365日(9:00〜22:00)の電話サポートを行っています。もしも営業中に操作がわからなくなったり、トラブルが起こったりした際も安心です。

こちらのページでは、EZネットレジについて詳しくご紹介をしていますので、あわせてご覧ください。

EZネットレジについて詳しくはこちら

2023年4月

このページをシェア
このエントリーをはてなブックマークに追加
カシオでは、店舗運営事業様のキャッシュレス化をサポートしておりますカシオでは、店舗運営事業様のキャッシュレス化をサポートしております
市場ニーズへの対応に
キャッシュレス決済導入をご検討ください

カシオのキャッシュレスサービスは、
クレジット、電子マネー、QRコード
決済へスムーズに対応。

レジと決済端末が連動し、
金額の2度打ちが不要です。

会計した金額を再度、キャッシュレス端末に入力する「金額の2度打ち」をする必要がないので、ミスのないスピーディな会計業務を実現します。

レジと決済端末が別々だと、レジと異なった金額を打ち込むことも…¥1,320¥1,230レジで打ち込んだ金額がキャッシュレス端末に連動。¥1,320レジと決済端末が別々だと、レジと異なった金額を打ち込むことも…¥1,320¥1,230レジで打ち込んだ金額がキャッシュレス端末に連動。¥1,320
  • 幅広い決済方法

    主要なクレジットカード、電子マネー、そしてQRコード決済に対応。お客様の幅広い支払いニーズにお応えします。

    幅広い決済方法
  • 衛生面でも安心

    カードをかざすだけの非接触決済に対応。現金の受け渡しなどがなく、衛生面でも安心です。

    衛生面でも安心
  • キャッシュレス端末単独での導入も可能

    クレジット決済端末単独でも便利にご利用いただけます。

    キャッシュレス端末単独での導入も可能

レジスターやキャッシュレス決済導入に関する資料を
無料でご提供しています

コラムコンテンツ