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LGBTのお客様を不快にさせないために、お店側が気をつけたいこと

性的マイノリティを表す、「LGBT」という言葉をご存知でしょうか? 新聞やニュースなどで、見かけたことがあるという方も多いでしょう。ある調査によれば、LGBTの人の割合は日本における左利きの人と同じくらいといわれており、あなたのお店のお客様や従業員が、当事者である可能性は捨てきれません。

そこで、本コラムでは「LGBTのお客様を不快にさせないために、お店側が気をつけたいこと」と題して、飲食店、小売店の経営者の方に向けてLGBTの基礎知識や対応方法などをご紹介します。


1多様な性のあり方を知ることが大切

LGBTのお客様を不快にさせないために、飲食店、小売店を含むお店側が気をつけたいことをご紹介する前に、まずは、LGBTの基礎知識についてご説明したいと思います。

LGBTはレズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーなど、性的マイノリティを表す単語の頭文字をとった言葉ですが、そもそも性のあり方は、戸籍や出生届の上での性別、好きになる対象、自分の性別のとらえ方などによって成り立つとされます。

出典:About LGBT|TOKYO RAINBOW PRIDE

ですから、ひとくちにLGBTといっても、女性として女性を好きになるレズビアン、男性として男性を好きになるゲイ、異性を好きになったり同性を好きになったりするバイセクシャル、からだの性とこころの性が一致しないトランスジェンダーが存在するのです。

さらに、こころの性を男性もしくは女性のどちらかに定められない人、恋愛感情はあるけれど性的欲求は抱かない人などもいます。

日本におけるLGBTの割合は、調査機関や調査方法によってバラつきがあるため、一概には言えません。しかし、例えば、ダイバーシティ&インクルージョン領域の研究を行っている電通ダイバーシティ・ラボの調査によると、調査対象である20〜59歳のべ6万人のうち8.9%が、LGBT層であることが分かっています。

出典:11人に1人がLGBT層 LGBTを取り巻く最新事情|電通ダイバーシティ・ラボ

この数字は日本における左利きの人口とほとんど同じですから、あなたにとって身近な人の中に、LGBTの当事者がいる可能性を認識しておくことが大切です。

2LGBTのお客様の困りごとを理解しよう

では、具体的にLGBTのお客様は、どのようなことに困っているのでしょうか。

真っ先に挙げられるのはトイレの問題です。特に「からだの性」と「こころの性」が一致しないトランスジェンダーの人にとっては、男女が区別されたトイレは使いづらいといいます。

また、お客様に来店のきっかけなどをアンケートをとって調べている飲食店、小売店もあると思いますが、その「性別欄」が「男性・女性」の二択しかないことに、苦痛を感じる人もいるでしょう。

記念日や誕生日のお祝いで飲食店を利用した際に、同性のパートナーを「友人」として扱われたり、あからさまに差別的な接客を受けたりして、悲しい思いをする人も少なくないそうです。

これらの困りごとが現実に起こるかどうかは、LGBTのお客様が来店されるまで分かりませんが、だからこそ、日頃からLGBT対応を意識したお店づくりをすることが肝心です。

3飲食店、小売店の具体的なLGBT対応の方法

ここまで、多様な性のあり方や、気をつけたいことをみてきましたが、ここからは具体的な対応の方法をみていきましょう。

3-1.先入観を持たず、公平な接客を心がける

LGBT対応においてカギとなるのが「公平性」です。

例えば、男性の声で「パートナーの誕生日を祝いたい」という予約が入ったとき、まったく自覚なく「かしこまりました。奥様はアレルギーや苦手な食材などございますか?」と言っていないでしょうか。もしかしたら、その言葉に傷ついているお客様がいるかもしれません。

「パートナーなのだから異性に決まっている」などと、勝手に決めつけないようにしましょう。お客様がLGBTの当事者であってもなくても、先入観を持たず、公平な接客を心がけましょう。

3-2.誰でも使えるトイレを用意する

従業員やお客様の中にLGBTの当事者がいる可能性を考えたとき、男女の別がはっきり示されたトイレではなく、誰でも使えるトイレを用意することはとても大切です。男女共用のトイレが1つだけという場合は、扉のマークを「オールジェンダー」に変えてみましょう。

扉のマークを変えるといっても、大がかりな工事は必要ありません。インターネットで「トイレ マーク オールジェンダー」などと検索すれば、Amazonや楽天市場をはじめとするECサイトがヒットしますので、そちらからオールジェンダーのステッカーを購入すればよいだけです。

そして、あなたのお店にオールジェンダートイレがあることを、ホームページや口コミサイト、SNSなどを通じて発信しましょう。LGBTのお客様にとって、「安心して来店できるお店かな?」ということを判断する大きなポイントになります。

4お客様だけでなく従業員にも当事者がいるかもしれないことを意識しよう

ここまでは、LGBT当事者のお客様に対してお店側が気をつけたいことを紹介してきましたが、ここからはお店の従業員が当事者である可能性を意識したときの、LGBTとの向き合い方についてみてみましょう。

4-1.働きづらいと感じているLGBTの当事者は多い

あなたにとって身近な人の中にLGBTの当事者がいるかもしれないということは、言いかえれば、あなたのお店の従業員の中にもLGBTの当事者がいるかもしれないということです。周りが気づいていないだけで、実は、悩んでいる従業員がいるかもしれません。

事実、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの調査によると当事者は日々、職場において困りごとに直面しているそうです。「プライベートの話をしづらい」ことを筆頭に、「性別に応じた服装規定」があったり、「トイレや更衣室などの施設利用」に不便を感じたりしています。

出典:多様な人材が活躍できる職場環境に関する企業の事例集~性的マイノリティに関する取組事例~|三菱UFJリサーチ&コンサルティング

また、本人の許可なく、性的マイノリティであることを第三者に明かす「アウンティング」の被害にあうおそれもあります。たとえ従業員からカミングアウトされた場合でも、本人の同意なしに、それを他の従業員に伝えてしまうこともアウンティングに該当するので、注意してください。

4-2.LGBTの従業員が働きやすい環境を整えよう

あなたにとって身近な人の中にLGBTの当事者がいるかもしれないということは、つまり、あなたのお店の従業員の中にもLGBTの当事者がいるかもしれないということを意味します。ですから、LGBTの従業員が働きやすい環境に整えることも大切になります。

ユニフォームの色を男性用・女性用に分けないこと、従業員のことは「〇〇ちゃん」「〇〇くん」ではなく「〇〇さん」と呼ぶことなど、少しの配慮が、職場環境の改善につながります。もしユニフォームを男女別に2種類用意している場合は、男性用か女性用かを、従業員が自由に選択できるようにしましょう。

また近年では、異性のカップルが結婚した際に適用される各種手当を、同性のカップルにも適用する「パートナーシップ制度」を導入している企業も増えています。このような制度を設けるのも一つの方法です。

5まとめ

本コラムでは、LGBTのお客様を不快にさせないために、お店側が気をつけたいことをご紹介しました。LGBT対応は、必ずしも難しいことではありません。自分は当事者ではないけれど、LGBTの人たちを理解し、支援するという考え方を持っている人のことを「Ally(アライ)」といいますが、例えば、アライであることを表明するレインボーグッズを身につけてみたり、アライステッカーを店頭に貼ったりすることも一つの手です。

なお、レインボーグッズやアライステッカーは、先ほどのオールジェンダートイレのステッカーと同じく、ECサイトから手に入れられますので、チェックしてみてはいかがでしょう。

2023年4月

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