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飲食店の「FLコスト・FL比率」「FD比率」をやさしく解説

飲食店の経費において、食材費と人件費は大きなウェイトを占めます。そして、この2つを合わせたものを「FLコスト」といいます。また、売上高に占めるFLコストの割合をFL比率といい、こちらも飲食店の経営を安定させるためにはしっかりチェックしたい数字といえます。

ここでは、FLコストとFL比率の基本と計算式や、食事とドリンクの注文割合をあらわす「FD比率」の重要性、さらに、これらを踏まえた売上アップのアイデアを紹介します。

1飲食店の経営に重要な「FLコスト」と「FL比率」

まずは、「FLコスト」と「FL比率」がどのようなものかを説明します。

1-1.「FLコスト」「FL比率」とは?

「FLコスト」とは、食材費と人件費を合わせたコストのことで、「F(=Food)」は食材費、「L(=Labor)」は人件費を意味します。飲食店における代表的なコストであり、経費の大部分を占めるものです。

もうひとつの「FL比率(FLコスト比率)」は、売上高に占めるFLコストの割合のことで、FL比率が高いと利益が出づらくなり、FL比率が低いと利益率が高くなります。

同じ条件であれば、FL比率の低い飲食店のほうが利益が多くなるため、経営が安定し競争にも勝ち残りやすくなります。利益を出し続け、健全な経営を続けるためにも重要な指標です。

1-2.FLコスト・FL比率を求める計算式

FLコストとFL比率(FLコスト比率)は、次の計算式で求められます。

  • FLコスト=食材費+人件費
  • FL比率(%)=(食材原価+人件費)÷ 売上高 × 100

たとえば、月の売上が1,000万円の飲食店で、FLコストが600万円、FL比率が60%の場合は以下のような内訳になります。

【月の売上1,000万円、FL比率60%の飲食店の例】

  • 売上額:1,000万円/月
  • 食材費:350万円/月
  • 人件費:250万円/月

今までFLコストやFL比率の計算を厳密に行ったことがない経営者の方は、一度計算してみると現状が把握しやすくなるでしょう。

2健全経営のために意識したい「FL比率」と「FD比率」

FL比率はやみくもに抑えるのではなく、適切なコントロールが大切です。また、注目すべき「FD比率」についても説明します。

2-1.FL比率は「60%以下」を目標にコントロールしよう

一般的に、飲食店におけるFL比率の適正値は60%以下といわれています。55%程度であれば良好な状態で、65%を超えると利益を出すことが難しくなってくるとされています。なぜなら、FLコスト以外に家賃や水道光熱費、消耗品費などが30%から35%程度かかるためで、多くの飲食店で最終的な利益率が5%程度になります。

では、FL比率をできるだけ抑えればよいかというと、一概にそうとはいえません。価格を上げすぎれば競争力を失って客足が減ってしまいます。また、食材費と人件費を抑えすぎると、料理の質が価格に見合わなくなり、低賃金を理由に優秀な従業員が集まらなくなるでしょう。そうなるとお店の評判はよくならず、最悪の場合お店が潰れてしまいます。

FL比率はやみくもに抑えるのではなく、高すぎず、低すぎないバランスにコントロールすることが大切です。55%を理想として、60%を超えないようにコントロールすることがひとつの目安となるでしょう。

2-2.食事と飲み物のオーダー割合「FD比率」にも注目しよう

FD比率とは、飲食店の売上における「食事(Food)」と「飲み物(Drink)」が占める比率のことです。FD比率は業態によって異なりますが、食堂やラーメン店は食事(Food)の比率が大きく、カフェやバーは飲み物(Drink)の比率が大きくなります。

FD比率が重要とされているのは、基本的に「飲み物のほうが原価率が低い=利益率が高い」ためです。また、提供までの手間も少なく人件費もかからないため、結果的にFL比率を下げられます。

利益を増やすために、回転率をアップすることを考える飲食店経営者の方は多いはずです。しかし、回転率アップには限度があり、やりすぎると落ち着かないお店になってしまいます。しかし、ドリンクを1杯追加で頼んでもらえれば利益率は確実にアップします。そういった観点からもFD比率は重要です。

3飲食店の利益率をアップするためのアイデア

ここでは、FL比率とFD比率に注目した、飲食店の利益率をアップするためのアイデアを紹介します。

3-1.FL比率を下げるためのコスト削減方法

FL比率を下げるには「売上を伸ばす」か「コストを削減する」ことが必要です。ここではまず「コストを削減する」方法をみていきます。

コストを下げるにはいくつかの方法がありますが、代表的なものとして次のようなものが考えられます。

  • 食材の仕入れ値を下げる
  • 食品ロスを減らす
  • 人件費を削減する

食材の仕入れ値を下げる方法は、仕入先と交渉する、仕入先の変更する、農家と直接契約するなどの方法が考えられます。また、調理法を含めたメニューの見直しをすることで、おいしさはそのままに食材費を下げられるかもしれません。

食品ロスは、食材の仕入れすぎや仕込みすぎをなくすことで軽減されます。少し時間はかかりますが、来客数のデータを集めて予測し、適切な量の仕入れと仕込みを行うことが大切です。また、先入れ先出しを徹底して消費期限切れを防ぐことも重要です。

最後に人件費ですが、これはやみくもにカットしないほうがよいでしょう。業務を効率化して残業を減らすことや、シフトの最適化を行いましょう。また、キャッシュレス決済の利用を促し、現金の取扱量を減らしてレジ締め時間を短かくするなどの工夫も必要です。

3-2.ドリンクの注文を増やしてFL比率を下げる工夫

ドリンクの注文を増やすことは、売上を伸ばす施策の一環となります。居酒屋以外の飲食店では、ドリンクの注文が1杯だけのお客様は少なくありません。

では、どうしたら2杯目のドリンクを頼んでもらえるでしょうか。たとえば、食事に合う飲み物をメニューに書いてみたり、食後酒をおすすめするポップをつくってみたりするのはいかがでしょうか。食事に合うお酒の選び方がわからない人や、食後酒の飲み方がわからないお客様をさりげなく手助けしつつ、ドリンクの注文を増やせるかもしれません。

また、居酒屋が常連客だけに貴重なお酒を提供していることがありますが、実はそれもドリンクの注文を増やすアイデアのひとつです。ドリンクの注文を増やしながら、常連のお客様に対する特別なおもてなしとなり、リピート率アップにも効果がある方法といえます。

酒類を取り扱っていない飲食店でも方法はあります。たとえば、ランチドリンクを100円で提供しているお店や、コーヒーのおかわりを半額で提供しているお店がありますが、それもドリンクの注文を増やす工夫です。地道な方法ではありますが、確実にFL率が下がり利益率がアップします。

4まとめ

多くの飲食店の利益率は5%前後といわれています。そのため、細かく利益を積み重ねることや無駄をなくすことが大変重要になります。そのときに重要になるのが、ここで紹介したFDコストとFL比率、そしてFD比率です。

ここで紹介したことは、利益をアップさせるアイデアのひとつにすぎません。しかし、FL比率やFD比率を意識して経営を安定させることで、人気メニューの開発や新しいお客様の開拓など、さまざまな業務に力を使うことができるようになるでしょう。

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2024年1月

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