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飲食店の廃棄商品は持ち帰り可能? 法律での解説も交えご紹介

「捨ててしまう食品を持ち帰ってもよいのだろうか…?」

飲食店の経営者や従業員であれば、一度は考えたことがあるのではないでしょうか。結論からいうと可能ではあるのですが、いくつか注意すべき点もあります。

このコラムでは、廃棄商品の持ち帰りに関する法律上の規定や留意点を解説するとともに、廃棄商品を発生させないための食品ロス問題とその解決策についても詳しく紹介します。

1飲食店の廃棄商品は持ち帰り可能?

飲食店で廃棄となってしまう商品のなかには、まだ食べられるものが多いことも事実です。では、こうした廃棄商品は持ち帰ってもよいのでしょうか。

1-1.廃棄商品を持ち帰ることへの法規制はない

食品衛生法では、廃棄する食品の持ち帰りを禁じる規定はありません。そのため、飲食店の経営者や従業員、またはお客様が廃棄食品や食べ残しを持ち帰ることは合法です。

一方で、平成13年の「食品衛生法施行規則及び食品、添加物等の規格基準の一部改正について」では、刺身や寿司などの魚介類調理品について、食中毒を防ぐ観点から「調理後は可能な限り速やかにすることとし、冷蔵保存の状態を出てから消費されるまで最大でも2時間以内とすること。」との記述がされています。

廃棄食品を持ち帰ること自体を制限する法律はありませんが、食中毒を防ぐために、生ものや半生の料理は持ち帰らないなど、食品の衛生状態には十分注意を払う必要があります。

出典:「外食時の食べ残しの持ち帰り」に関する食品衛生法の整理等について|消費者庁

1-2.従業員が廃棄商品を無断で持ち帰ることは法に抵触する

一方で、従業員が廃棄商品を無断で持ち帰ることは、窃盗にあたるケースがあります。これは、廃棄商品は廃棄されるまで店舗の所有物であり、店長やオーナーなど責任者の許可が必要となるためです。

そのため、たとえ捨てられる食品であっても、無断で持ち帰った場合は、「窃盗罪(刑法第235条)」や「業務上横領罪(刑法第253条)」にあたる可能性があり、窃盗罪の場合は十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金、横領罪の場合は十年以下の懲役に処されます。このことは、経営者、従業員ともに知っておくとよいでしょう。

出典:刑法|e-Gov法令検索

1-3.お客様の食べ残しの持ち帰りにも注意が必要

特に法的な制限はありませんが、お客様から「食べ残した食品を持ち帰りたい」と申し出があったケースや、余ってしまう食品を常連のお客様に差し上げるなどのケースでは、衛生面への十分な注意が必要です。

厚生労働省では、飲食店に対して以下のようなガイドラインを出しています。

  • 持ち帰りの希望者には、食中毒等のリスクや取扱方法等、衛生上の注意事項を十分に説明しましょう。
  • 持ち帰りには十分に加熱された食品を提供し、生ものや半生など加熱が不十分な料理は、希望者からの要望があっても応じないようにしましょう。
  • 清潔な容器に、清潔な箸などを使って入れましょう。
  • 水分はできるだけ切り、残った食品が早く冷えるように浅い容器に小分けしましょう。
  • 外気温が高い時は持ち帰りを休止するか、保冷剤を提供しましょう。
  • その他、料理の取り扱いについて、注意書きを添えるなど、食中毒等の予防をするための工夫をしましょう。

出典:食べきれなかった料理を持ち帰る際の留意事項|厚生労働省

食品ロスを減らす観点からも、食べ切れなかった食品をお客様が持ち帰ることは理にかなっています。しかし、持ち帰ることはあくまでお客様の自己責任となることを説明したうえで、清潔な容器を使い、保冷剤を用意するなど、飲食店側も十分な注意を払う必要があります。

2飲食店が廃棄商品(食品ロス)を減らす方法

環境負荷を考えたとき、廃棄商品を持ち帰ることは理にかなっています。しかし、まずは廃棄商品を出さないことが大切です。ここでは、社会問題化している食品ロス(廃棄商品)を減らす方法を解説します。

2-1.社会問題化している飲食店の「食品ロス」

食品ロスとは、本来食べられるものを捨ててしまうことをいいます。日本では年間約523万トンの食品ロスが出ており、これは日本人1人が毎日茶碗1杯分のごはんを捨てているのに近い量とされています。そして、このうち約15%が外食産業によるものです。

食品ロスは、せっかくつくった食品を食べずに捨てていることにほかならず、廃棄には焼却などのエネルギーを無駄に使っています。当然、環境にもよくないため社会問題化しているのです。

そして、飲食店にとっての食品ロスは、せっかく仕入れた食材を無駄にすることになります。事業用ゴミは廃棄のための費用もかかるため、食品ロスが増えるほど、お店の経営が圧迫されます。食品ロスの発生は、何ひとつとしてよいことがないのです。

出典:食品ロスとは|農林水産省

2-2.飲食店で食品ロスが増える原因とは?

飲食店で食品ロスが起こってしまう原因は、主に次の3つに集約されます。

  • 仕入れすぎ・仕込みすぎ
  • 食材の消費期限切れ
  • ヒューマンエラー

仕入れすぎ・仕込みすぎ
仕入れすぎや仕込みすぎは、予測よりも来客数が少ない場合に起こります。予約制の店でない限り食材を余らせないことが難しいことも事実ですが、あまりにも来店数とかけ離れた量をつくってしまうと、経営を圧迫します。

食材の消費期限切れ
食材の消費期限切れは、仕入れすぎている場合や、在庫管理がずさんな場合に起こります。期限切れの食品を出さないためには、食材の消費期限を把握し、先に仕入れたものを先に使うことが鉄則となります。

ヒューマンエラー
オーダーの聞き間違えや、調理中のミスで料理を破棄することもあるでしょう。偶発的なミスであれば仕方ありませんが、同じミスが続いているのであれば改善が可能かもしれません。例えば、メニューをシンプルで間違えづらいものにする、料理をこぼさないよう導線を見直すなどの工夫が考えられます。

2-3.食品ロスを減らす方法は大きく3つ

廃棄商品を減らす方法はいくつかありますが、主に次の3つに集約されます。

  • 食材管理を徹底する
  • メニューや盛り付けの量を見直す
  • 来店予測を立てて仕入れすぎ・仕込みすぎを減らす

食材管理を徹底する
食材管理とは、食品を消費期限内に使い切れるよう、期限を把握して使う順番にも気をつけることです。腐らせないことだけが目的ではなく、食材を新鮮なうちに使うことで、お客様により美味しい料理を提供できます。食材の在庫管理ルールを策定し、在庫は1人でなく2人でチェックするなどの体制をつくるとよいでしょう。

メニューや盛り付けの量を見直す
食品ロスを減らすには、お客様が無理なく食べ切れる量にすることも大切です。本当にお客様が無理なく食べきれているか、気前よく盛り付けすぎていないかを見極めることも大切です。

ごはんをよそう量にも工夫の余地があります。普通盛りのごはんの量が多いお店なら、普通盛りの量を減らして、大盛りを無料にすることで食品ロスを減らせるかもしれません。また、たとえ料金が同じでも、小盛りを選択できるようにすると、少食の人が残さずに済みます。

来店予測を立てて仕入れすぎ・仕込みすぎを減らす
仕入れすぎや仕込みすぎを防ぐには、来店予測を立てることが重要です。経験に頼っているお店は少なくないと思われますが、来客数は天候や曜日、周辺のイベント状況など、複雑な要素が絡み合っており、周辺環境が変化することで勘が働かなくなることもあります。

将来のことを考えるなら、来店数を記録でき、時間別や曜日別でデータ分析ができる、POSレジやタブレット型レジなどのITツールを導入し、できるだけ早いうちから営業データを蓄積していくことが必要です。精度の高い来店予測ができるようになれば、仕入れすぎ・仕込みすぎを確実に減らせます。

3まとめ

飲食店において、食材の廃棄は避けられない課題です。捨ててしまうくらいなら、持ち帰って消費したほうがエコではあるのですが、まずは廃棄する食品そのものを減らす工夫が大切です。

食材管理の徹底、メニューの見直し、来店予測のためのデータ収集を行うことで、廃棄する食品は確実に減らせるでしょう。こうした取り組みは経営コストの削減にも繋がります。ぜひ、このコラムを参考に、廃棄商品の低減に取り組んでみてはいかがでしょうか。

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2024年3月

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