春の移動シーズンにサロンが新規客を獲得するためのポイント

1「人に聞くこと」から美容室探しは始まる

春は入学や転勤など移動のシーズン。美容室にとっては新しいお客様を獲得する大きなチャンスですね。地方からあなたの美容室のある街にやって来た大学生や会社員のみなさんはどんな気持ちでしょうか。きっと新しい環境に飛び込んできて多少の不安はあるものの、新鮮な思いにあふれているはずです。その中でこのチャンスに身なりをキレイにしていこうという意欲も強まっていることでしょう。

そうなってくると美容室選びに対してもやはり関心高まっています。ただ新しい街だから情報は皆無。そんなときに頼りになるのはやはり誰かに聞くことです。その「誰か」は部活やサークル、会社の先輩になるでしょう。先輩にその美容室に対する満足度を聞くだけでなく、髪型を見ればお店のセンスがいいか悪いかもわかります。春の移動シーズン。その頃の女子の話題には、「おすすめの美容室はどこ？」もかなり多くなっているのではないでしょうか。

2後輩紹介キャンペーンを実施

このシーズン、「おすすめの美容室を聞く」女子の動きを新規獲得に活かさない手はありません。ぜひ取り組んでほしいのは「後輩紹介キャンペーン」です。このキャンペーンはその名の通り、何かの特典をつけて後輩の紹介を促進していくものです。単に紹介してください、とお願いするだけでなく、たとえば「後輩を紹介してくれたお客様には炭酸シャンプー50%オフ」などのちょっとしたサービスをプレゼントするだけでも効果は違ってきます。お店にポスターを貼ってアピールしていくだけではなく、施術中にも「○○さん、サークルに後輩は結構入ってきました？」などとさりげなく切り出していけばお客様も受け入れやすいでしょう。お客様が大学生やOLであるかなど一人ひとりの情報をしっかりと把握しているお店であればあるほど、こういったキャンペーンは効果的です。お客様から大切な後輩を紹介していただいた際に気をつけたいのは電話対応です。今まで行ったことのないお店は電話で予約をするときでさえ緊張したり、不安を感じるものです。営業中の忙しい時間帯であっても明るく丁寧な対応を心掛けましょう。「○○さんの後輩の方ですね。お電話お待ちしておりました」といった言葉があるだけでも印象は大きくちがってきます。そしてやはり肝心なのは初来店の当日です。開店前のミーティングでは、本日ご紹介の新規来店があること、そのお名前とメニューをしっかりと共有し、お客様に喜んでもらえるような応対を心掛けたいものです。

もちろん、緊張の中、新規でご来店してくださったお客様にも、しっかりとカウンセリングをした上でトリートメントやハンドマッサージを無料プレゼントするなどして、コミュニケーションを多く採れるように工夫してください。単に「ご紹介者は〇％オフにします」だけでは、競合美容室との差異化が図れません。

3通りがかりのお客様の目に留まり、興味を湧かせる

紹介によって新規獲得を増やしていくだけではなく、忘れてはいけないのは、新規のお客様の目に留まる仕掛けづくりです。入学や転勤によって新しい街に引っ越してきた際に必ず行うことは、街の探索です。これから自分が生活をする街がどんなところなのかをチェックしながらの散歩は、きっとワクワクする時間でしょう。そのときにあなたの美容室が目に留まること。そしてお店のキャンペーン内容や価格、施術内容、雰囲気などに興味を持ってもらえること。この２つの条件がそろえば新規のお客様を獲得できる確率はぐんと上がります。

サロンの新規客獲得におすすめなのは、A型看板と呼ばれる、スタンドタイプの黒板看板を店頭に置くことです。A型看板には、入学や転勤でこの街にやって来た人たちを歓迎するメッセージやそのキャンペーンをしっかりとアピールしましょう。内容もさることながら、手書きの文字が見る人に温かさを伝えます。

新しく街に引っ越してきた方は、少なからず色々なことにおびえています。この街にはどんな人が住んでいるのだろうか？自分が気に入る店はあるのだろうか？自分を温かく迎え入れてくれるのだろうか・・・？こうした方々に、「この街はやさしい街ですよ。私たちの店は、あたらしい仲間をウェルカムしますよ」というニュアンスのメッセージを伝えることが、サロンに興味を持ってもらうきっかけとなります。お店が二階や三階などの空中階にあり、なかなかお店の存在自体が目に留まりにくい場合も、A型看板をビルの入り口に置かせてもらえばその欠点はカバーできます。

A型看板に書くメッセージは、サロンに関する情報だけでなく、今日の天気や街のイベント、ネットで話題になっていることなど、何でも結構です。それを読んだ「新しい仲間」が思わずほっこりするような内容を、常に考えて書き続けてみてください。最近は飲食店などでA型看板にメッセージを書いているところも増えていますので、街を歩いてネタを拾っていくのも良いですね。

2022年9月