株式会社 ベルピア 様商店街 : 高円寺パル商店街業種 : 寝具店URL : https://www.bellepia.jp/
商店街とともにDX化を推進。進化を続ける老舗寝具店。
創業は、JR高円寺駅開業と同じ大正11年。以来、地域の発展とともに100年もの歴史を刻んでいる寝具店・ベルピア様。機能性の高い健康寝具を中心に、工夫を凝らした品揃えと接客で、今も地元の方々に愛され続けています。そして2020年からは、高円寺11商店街が実施した商店街DX推進プロジェクトに参加され、店舗運営のさらなる改革へ積極的に取り組まれていました。
ベルピア/東京都杉並区高円寺南3-57-1
大きな効果を発揮したレジデータの集計・分析。
「当店の基本はカウンセリング販売。今お使いの寝具のご不満を伺い、新たな商品を実際にお試しいただいて、時間をかけてお求めいただいています」そう話されるのは、3代目代表の城石豊氏。その一方、お客様の来店習慣獲得に向け、タオルやスリッパなどの日用品もバランス良く陳列。ベルピア様は、こうした接客姿勢やアイデアにより、ネット通販が広がる時代にも多くのお客様から支持を集めていました。
堅実な経営を続ける中、城石氏がカシオの商店街DX推進プロジェクトに参加されたきっかけは、カシオの高性能レジの導入に関心があったからと話されます。
「以前のレジは商品券やクレジットなどと現金を併用する決済が難しく苦労していましたが、これを簡単に解決できることにまず惹かれました。今では、QRコードなども含め複合的なお支払い方法に対応できるようになり、現金とキャッシュレスの一元管理もできて本当に助かっています。また、定番商品はボタンひとつで入力ができるようになったこともとても便利に感じています」
城石氏はさらにレジデータの活用にも話を進め「もうひとつ、レジへ入力したデータを集計・分析してくれることも大きな魅力でした。実際、このデータがとても役に立っていますし、お客様の性別や年代まで入力できるようになったことで、より客層を意識するようになりました」と、導入の効果をお話しくださいました。
ここで、このレジデータを活用するメリットを伺うと「まず、お客様の層と流れをはっきり掴むことができました。うちは、平日は60代女性のお客様が多いが、土日は40代を中心とした若い層、さらに男性も多かった。そこで、目を引く店頭の商品を、平日と休日で変えるようにしました。例えば土日に限り、エプロンのラックは若い人向けのデザインを前に入れ替える、働く層に人気の機能性枕を店先に置くなど、さまざまアレンジしています。さらに商品の動きでは、ヒールの付いたスリッパが年配層に好評と分かったので、その品揃えを広げました。結果、売上げが向上しましたし、お客様にも喜ばれていると思っています」
また、時間帯別の動きにはコロナ禍以降変化があったようで「以前は昼食後にひとつの来店ピークがあったのですが、今回のデータでは、それが昼食前に移動していました。密を避ける行動が影響しているのかもしれません。日中の配達は、こうしたピークを避けて効率よく行うようにしています」と、興味深いお話も聞かせていただきました。
3代目代表 城石豊氏
一歩進んだデータ活用へ、仕入れ先とも情報共有。
さらに城石氏は、このデータを仕入れ先とも共有し、効果をあげていました。
「先ほどお話ししたスリッパのラインアップ強化は、卸問屋さんとデータを共有し、協力を得て実現したものです。またエプロンの問屋さんも、データを提供するとその後のサンプル提案に生かしてくれました。こうして確証を持って効果的な品揃えができることは、店舗にとってとても有用なことだと思っています。それにお客様との対話でも、データに裏付けされた確かな情報を盛り込むことができています。こうして得た信頼が、リピーター獲得にもつながっているのではないでしょうか」
カシオレジを操作される城石氏
キャッシュレス化の重要性を再認識。
続いてキャッシュレス決済の有用性についてもお話を伺ってみました。
「今回のデータ分析で、キャッシュレス決済が売上の約3割も占めていたことがわかりました。肌感では2割くらいに感じていたのですが、思っていた以上に増えていて、これからも加速しそうです。確かに、最近では少額の決済にもご利用になる方が多いですし、QRコード決済ができることで購入を決められたお客様もいらっしゃいました。支払い方法の選択肢の多さは、売上と顧客サービス双方の向上につながることを実感しています」
商店街全体でキャッシュレス化を促進することについても「あの商店街に行けば、食事も、買い物も、キャッシュレスで手軽にできる、というイメージを持っていただくことは大きなメリットです。そういう意味でも、点ではなく、線や面で取り組むことは大切だと思います」と、その意義を評価されていました。
データを見ながらお話をされる城石氏
売り上げが伸びたヒール付きスリッパ
サポートや報告会まで、プロジェクト全体を高く評価。
今回のプロジェクトでは、ビーコンによる来街者情報の可視化、デジタルを活用した商店街スタンプラリーも実施。ベルピア様も参加されています。
「ビーコンのデータでは、来街者の居住地域の情報が興味深かったですね。ベルピアでは年に1回チラシを発行していますが、配布エリアの参考にしたいと考えています。またデジタルのスタンプラリーも、スムーズに顧客データを集計・確認できるなど、今までアナログで実施してきた紙の台紙タイプに比べ使い勝手がいいですね」
最後に、あらためて本プロジェクト全体を通してのご評価についてご意見をお願いすると「今回は、多くの気付きが得られましたし、メリットもさまざま実感できました。調査終了後に開催していただいた商店街向け報告会も多くの方が集まり、各店舗の関心の高まりも感じられて、とても有意義でした。また、カシオのきめ細かなサポートも評価しています。データは分かりやすいし、対応もスピーディで、こちら任せにすることがない。困る前に手を回してくれいるといった印象でした」と、嬉しいお言葉をいただきました。
今後も商店街とともにデジタル化を推進し、顧客サービスを充実させていきたいと話される城石氏。同時に、信条であるカウンセリング販売強化のため接客の予約制を検討されるなど、独自の構想も練られているとのこと。その力強い歩みを、これからもカシオがサポートしていきます。
スマホで参加するデジタル・スタンプラリー
機能性寝具の体験・カウンセリングコーナー