■所在地:京都府京都市 ■業種:繊維製品製造業 ■Webサイト
女性の「美しくありたい」という願いに寄り添い、主力事業であるインナーファッションからライフスタイルの視点まで含めたボディデザイニングビジネスを展開するワコール。そんな同社のものづくりを、よりよい職場環境の構築という点で支えているのが総務部だ。IT機器をはじめ、数多くの備品を扱うなか、2015年には新しくカシオの水銀ゼロプロジェクターXJ-V1を導入。使う場所、時間、人を超えて広がりを見せるその活用法について話を聞いた。
インナーウェアの世界的トップメーカーとして、常に女性の価値観や美意識を見つめ、時代を超えて「美」の本質を追求し続けるワコール。創業以来、京都に拠点を置いていることで知られる老舗企業のひとつだ。現在では、乳幼児から高齢者まで、それぞれのライフターゲットに対応した商品を展開するとともに、男性向けのウェアも多く取り扱うほか、ナイトウェア、アウターウェア、スポーツウェア、レッグニットなど、幅広いジャンルをカバーしている。
2005年には、ホールディングス制に移行。グループとしての企業価値を高めるため、直営店の海外展開、製造インフラや販売網の再構築などを行い、グローバルな規模での業務効率化に取り組んでいる。そのなかで、中核事業を担う株式会社ワコールの総務部総務課に所属しているのが花田千宏氏。
「当社では、様々な事業展開を行っていますが、メインとなるのは、婦人向けのファンデーションやランジェリー。そのため、女性従業員の比率が高いのが特長ですね。約5,500人の従業員のうち、約88%が女性という数字が出ています。店頭で商品をお客様にお届けするビューティアドバイザーが非常に多いこともありますが、社内勤務でも企画・開発、マーケティングからモノづくり部門にも女性が非常に多い。また、ここワコール本社ビルは、本社機能を有するとあって、全国から得意先や取引業者、グループ会社の社員など、多くの人が集まり、会議や打ち合わせ、プレゼンテーションなどが行われます。その際、使用する会議室の予約や機器の貸し出しを管理するのが、われわれ総務部総務課です。」
本社ビルには、10?20人向けの会議室や80人収容できる大会議室があり、随時利用できる少人数向けのミーティングコーナーも各フロアに備わっている。また、利用できる機器は、テレビ会議システムや大型モニター、スクリーンやスピーカーなどを取り揃え、プロジェクターも10数台常備しているという。
「性別や年齢を問わず不特定多数の人が利用するため、機器の選定・導入にはいつも悩まされます。イニシャルコストやランニングコストも大切ですが、なにより誰もが簡単に使えるものでなくてはならない。どれだけ便利な機能がたくさん付いていても、使いこなせないと意味がありません。最新の機種など、インターネットや展示会で情報収集を行っているのですが、そのなかで見つけたのがカシオのXJ-V1です。」
「基本性能に関しては、カシオ製ということもあり、何も心配していませんでした。ただ、いままで半導体光源を搭載したプロジェクターを使ったことがなかったので、実際の使用感がどのようなものかは未知数でしたね。いざ導入してみると、明るさも解像度も、会議や打ち合わせで使うのには充分。なにより電源ONからの立ち上がりが非常に速くてびっくりしました。この使い心地のよさは、水銀ランプのモデルにはない特長ですね。待ち時間のストレスを軽減するだけでなく、会議の時短化にも貢献してくれます。」
XJ-V1には、花田氏が高く評価する電源ON/OFFのスピードのほかにも、環境に影響を及ぼす水銀を使用していないこと、水銀ランプモデルに比べて消費電力が抑制できること、光源寿命約20,000時間を実現し、ランプ交換のメンテナンスコストを削減できることなど、エコロジー、省エネ、低コストという面でメリットがあるのも大きな魅力のひとつだ。
「業務効率化や生産性向上に取り組む企業が多いなか、当社でも会議の回数や時間を減らすよう社員の意識づけを行っています。その点、起動スピードの速いXJ-V1を活用することで、少しでも時間の有効活用が可能になるのはいいことですね。さらに、話に注目してほしいときは電源をOFFにし、画像が必要なときだけ電源をONにすることで、プレゼンテーションにメリハリが生まれる。その場の流れを妨げることなく、必要なときにすぐ投映する。こうした使い方ができるのも、XJ-V1ならではといえるのではないでしょうか。」
また、紙の使用量削減や消費電力の抑制など、CSRの一環として環境負荷低減に役立つ活動も行っており、こうした取り組みにも、XJ-V1の特長はマッチしているという。
「実際、紙の資料だけで会議や打ち合わせをする機会は減っていますね。もちろん紙には紙のよさがあるので、完全ペーパーレス化にまでは至っていませんが、最低限の手元資料だけを配布し、全体の説明はプロジェクターを使って行うように心がけています。その点、XJ-V1の明るさは2700ルーメンあり、部屋の照明をつけたまま使用できるので、画面と手元資料を併用しても支障はありません。大会議室でも充分に使えるレベルだと思います。」
用途については、社内の会議や打ち合わせで使用する以外に、制作会社が来社してプロモーションビデオなどをプレゼンすることもあるという。さらに、社外に持ち出して得意先に新商品の説明会をしたり、販売店向けの研修や勉強会、採用セミナーで使ったりと、実に幅広く活用している。プロジェクターを常設せず、そのつど貸し出しを行うシステムが、様々な場所でフレキシブルに使用できる環境につながっているといっていいだろう。
「常設ではないため、使用のたびに持ち運ぶ必要がありますが、XJ-V1なら、大きさ、重さともに、女性でも持ち運びに困ることはないようです。セッティングも投映場所に合わせてズームやピント合わせをする程度なら、誰でも簡単に行える。このような汎用性の高さは、プロジェクターに限らず、すべてのIT機器に対して求められます。とくに、不特定多数が使用する当社のような使用環境では必須ですね。」
若い世代の社員ではなんでもないような操作でも、女性社員やベテラン社員のなかにはIT機器に対して苦手意識を持つ人が多いのも事実。そうした人も含め、すべての人が手軽に、そして快適に使用できる機器を導入し、よりよい職場環境を整備するというのも総務課の大切な役割なのだと、花田氏はいう。
毎日の会議、打ち合わせに欠かせないアイテムとして、また企業のIT推進をサポートする機器として新しく導入されたXJ-V1。これからも、使う場所、使う人を選ばず、様々なコミュニケーションの場で活躍してくれることに期待したい。