沖電気工業プロジェクション
アッセンブリーシステム

採用機種:CX-E1

作業ミスの軽減、品質向上を実現。
CX-E1がスマートファクトリー化に貢献。

OKI (沖電気工業株式会社) 様

日本最初の通信機器メーカーとして誕生し、創業者から受け継ぐ進取の精神でさまざまな社会課題の解決に取り組んでいるOKI(沖電気工業株式会社)。組み立て作業のミス軽減・品質向上を実現するプロジェクションアッセンブリーシステムの製品化において、新たにカシオのCX-E1(FORESIGHT VIEW) を選定。先進のIoT技術を活用したスマートファクトリーの実現に貢献しています。

※プロジェクションアッセンブリーシステムはOKIの商標です

OKI(沖電気工業株式会社)

事業内容:情報通信、メカトロシステム、EMS、プリンターなどの各分野における製造・販売およびこれらに関するシステムの構築・ソリューションの提供、工事・保守・その他サービスなど
本社所在地:東京都港区虎ノ門1-7-12

URL:https://www.oki.com/jp/

データの可視化・活用で、
現場力強化を。
ノウハウ・技術を集結した
ソリューション

ドイツ政府が提唱している「Industry4.0」の流れを受け、製造業で注目が高まっているスマートファクトリー。
OKI は、製造現場における課題を解決するIoT工場ソリューション「Manufacturing DX」を開発・提供。そのなかでも組み立て作業ナビゲーションとしてプロジェクション技術が活用されているのがプロジェクションアッセンブリーシステムです。
「Manufacturing DX」および「プロジェクションアッセンブリーシステム」について、ソリューションシステム事業本部 金融・法人ソリューション事業部 製造システム部 チームマネージャーの平野建太郎氏に詳しくお話を伺いました。

ソリューションシステム事業本部 金融・法人ソリューション事業部 製造システム部チームマネージャー 平野建太郎氏

ソリューションシステム事業本部 
金融・法人ソリューション事業部 製造システム部
チームマネージャー 平野建太郎氏

「『Manufacturing DX』とは、当社独自のセンシング技術、AI技術を活用し、多くの製造業のお客様が抱える問題の解決に向けたスマートファクトリーを実現するIoT工場ソリューションです。
プロジェクション方式による組立作業ナビゲーションにより、視覚的に現場作業を支援することで、部品の取り間違いなどによる組立作業ミスを軽減できたり、経験の浅い作業者でも、熟練者と同等の品質での作業が可能になるなど、作業効率の向上に有効なソリューションです。また、高度なセンシング技術を活用した動作認識により、作業履歴をデジタル化することで、人手作業の可視化や課題抽出が行え、製造現場の改善に向けたフィードバックが可能になります」

自社工場内での実績が評価され、
製品化へ

プロジェクションアッセンブリーシステムを製品化するに至った経緯は何だったのでしょうか。

「プロジェクションアッセンブリーシステムは、群馬県にある当社富岡工場内で生まれた『Manufacturing DX』で提供されるシステムです。富岡工場には作業習熟度の浅い方や外国から来られた方など、さまざまな作業者がいらっしゃいます。習熟度の低い作業者は、作業ミスが多いため作業品質や生産性の低下を引き起こします。一方、作業者の早期戦力化は時間が掛かり、また育成には習熟度の高い作業者が作業支援に追われ、生産性が下がるという問題を抱えていました。

プロジェクションアッセンブリーシステム

プロジェクションアッセンブリーシステム

当社のプロジェクションアッセンブリーシステムによって生産現場の作業ミスゼロ化と作業習熟時間の短縮によりこれらを解決しました。 その効果に対し、社外のお客様からも高い評価を頂き、製品化に至ったという経緯です」

物理的制約が少ない
プロジェクター方式に注目

プロジェクションアッセンブリーシステム

CX-E1(FORESIGHT VIEW)

プロジェクター方式を採用したきっかけについてもお聞きしました。

「プロジェクター方式を採用した最大の要因は、物理的な装置や配線が少なくて済むという点になります。
以前は製造工程において部品の取り出し間違いを防ぐため、取出し口に設置したLEDが光る方式を採用していました。ただ、この方式は配線の煩わしさや部品取出しのレイアウトの柔軟性が低いなど、運用面での課題も多く、全面的な採用には至りませんでした。
その点、プロジェクター方式では、各部品取り出し口に配線をすることなく、運用が出来ます。またプロジェクションマッピングのように、組立製品そのものに画像や映像を投映したり、作業手順書を作業台の上に直接投映することで作業者を誘導し、作業効率を高めることができます。この点は、同じ映像活用でもフラットパネルでは難しい活用方法だと思います」

作業手順に従って棚の間口が光ります。
部品の取り間違え軽減に貢献。

作業台に投映された作業手順書に沿って
組み立てが簡単に行えます。

CX-E1選定の決め手は、
設置の柔軟性と長寿命光源

設置角度の自由度、長寿命光源など、プロジェクションアッセンブリーシステムとの相性の良さが評価。

設置角度の自由度、長寿命光源など、プロジェクションアッセンブリーシステムとの相性の良さが評価。

実際に稼働するプロジェクターとして選定されたのが、カシオのCX-E1(FORESIGHT VIEW)です。選定にあたり、もっとも現場からの声が大きかったメリットとして挙げられたのが「設置の柔軟性」と「長寿命光源」でした。

「プロジェクションアッセンブリ―システムでは、お客様の工程環境ごとに、具体的には製造物や作業台のサイズ、部品取出し棚や位置が工程ごとに異なるため、プロジェクターには柔軟な設置性が求められます。その点、カシオ様のプロジェクターは、下向きや縦置き投映など、角度をつけた設置姿勢での運用に対応しており、本システムの運用に非常にマッチしていると感じます。

また製造工程では、長時間使い続けるため、プロジェクターの光源が非常に長寿命で、ランプ交換や廃棄の手間が削減される点も現場には喜ばれています。
他社にはない、小型で高輝度なカシオのプロジェクターは、柔軟な製造環境の構築に非常に貢献していると思います」

カシオの手厚いフォロー・
協業体制に高まる期待

カシオに期待していることの1つは「お客様に寄り添った技術フォロー、協業体制」とする平野氏。

「プロジェクターメーカーならではの、プロジェクターの最適なレイアウトの提案や課題解決などには助けられています。今後、スマートファクトリーなどへのプロジェクション事業の展開をさらに強化されていくとお聞きしておりますが、ぜひ今後も強力な製品化支援、技術支援をいただければと思います」

スマートファクトリーの発展において、
プロジェクション技術は鍵になる

カシオが提供するプロジェクション技術について、DX化が進む製造現場の立場から期待することとは何でしょうか。

「製造業、中でも製造現場においては、今後もますます『省人化』『自動化』『ロボット活用』によるスマートファクトリー化が加速すると考えられますが、どうしても人手作業に頼る工程は残ると思います。
視覚から得られる情報は他の何よりも多く、正確ですので、プロジェクション技術の活躍の場は今まで以上に多岐に渡るものと想像しています。たとえば、食品工場や医療機器工場などの、特に衛生面で厳しい現場でも、映像はとても評判がよいです。デジタル化、ペーパーレス、ウィズコロナなど、いずれもプロジェクション技術が有効活用できる領域だと感じています」