転職エージェント 森本千賀子
転職エージェント 森本千賀子
第1回

バリューアップにつながる
プレゼン・コミュニケーション

転職エージェント業を中心に、人や企業、そしてビジネスの価値の最大化を全方位で支援する株式会社morich(モリチ)。その代表を務める森本千賀子さんに、時代の変化に適応する転職や採用のテクニックについてお話を伺いました。第1回は、「バリューアップにつながるプレゼン・コミュニケーション」について。求職者やキャリアプランについて考えている全てのビジネスパーソンに役立つ知識をお伝えしていきます。

自分が本当にやりたいことは?
客観的に見つめる大切さ

アメリカでは自分のバリューを、転職を通じて高めていく……。学生の頃にある書籍を読み、転職の潮流を直感した森本さん。1993年にリクルート人材センター(現リクルート)に入社。初年度営業成績1位、全社MVPを受賞し、その後もMVPの常連としてトップを維持し続けるほどの実力の持ち主です。25年間勤める中で、株式会社morichを設立するなど兼業を体現、2017年に独立。経営層・リーダークラスの転職支援をはじめ、経営コンサルティングやビジネスアドバイザーなど、多様なソリューションを提供。マッチングについては3万名超の相談に関わり、2,000組以上の成約を実現しています。そんな森本さんに、採用面接に臨む求職者へのアドバイスをお伺いしました。面接で何をどう伝えれば良いのか。それを知るためには、まずは自己分析から始める必要があります。森本さんは、「自分が本当にやりたいことは何か」を見つけることが大切と言います。

3つの丸が重なったところに天職はある
3つの丸が重なったところに天職はある。
「本当にやりたいことをmissionにしなければ
幸せな転職にはならない」と森本さん。

「求職者の方は、今までの経験や、そこで培われたスキルという軸で転職先を探しがちです。しかし、私はその2つの丸に『自分が本当にやりたいこと(WILL)』の軸を加えています。3つが重なる部分が『その方のやるべきミッション』だと考えます。」

「次に、『自分の強みを知ること』です。人間は、自分のことを客観視できないもの。自分では得意だと思っていたことが、周りにはそう見えていなかったり、自分にとっては当たり前と認識していたことが、周りの人にとって価値になったりします。」

求職者の方達と対話を続けることで、気づかなかった価値を発見したり、当初想像もしなかった仕事や企業でマッチングすることもあるとか。自分を見つめることの大切さと難しさ、そして求職者と伴走する転職エージェントの重要性が感じられるお話です。

「自己PRが苦手という方も多くいらっしゃいます。そんな方には『ありのままの自分を表現してください』と伝えています。過大評価で採用されても結果的には自分が苦しくなる。飾らなくていいんです。自分をよく見せなきゃ、最大限PRしなきゃと思ってしまいがちですが、そんなことはありません。客観的に自分を見つめることで、あなたならではの価値を見つけましょう。」

プレゼン(面接)のコツは、相手のニーズをキャッチすること

採用面接は、自分という製品を売り込むプレゼンのようなもの。さまざまな講演・プレゼンの機会に数多く登壇される森本さんに、そのコツについてお伺いしました。

「プレゼン・面接両方に言えることですが、『相手が何を聞きたがっているか』を理解しながら話すこと。面接時に経歴を時系列に長々と話すのはNGです。ニーズを把握し、どこをハイライトすべきかを考えます。プレゼンの語源はプレゼント。必ずお客様に何か持ち帰ってもらい、行動を起こしたくなるプレゼンを私自身心がけています。」

プレゼンは一方通行であってはならず、聞き手とコミュニケーションを取っていくことが必要です。そのためのポイントはあるのでしょうか。

「少人数ならいいのですが、大人数を相手にプレゼンするときはプレゼンターも孤独を感じやすいです。私は何人、何百人相手であっても一人に話しかけることを意識しています。たくさんの聴衆者の人の中に、必ず前のめりで聞いてくださる方がいます。その方にロックオンして、手応えを感じてもらえるようにプレゼンします。結果的に、そのほうが多くの方の共感を得ることができるんです。」

自信を持ってプレゼンするためにも、
信頼のおけるツールを

プレゼンの場では自信を持って思いを伝えることが大切です。森本さんの場合、常に信頼できるツールを使用することで、自信を持ったプレゼンができるようにしています。小規模会議室での企業へのプレゼンや社内ミーティングなどのシーンで森本さんが最近活用しているのが、カシオのFORESIGHT VIEW。A5サイズ、質量約1.1kgながら、JIS規格で2000ルーメンを実現した小型軽量プロジェクターです。

手のひらに乗るほどコンパクト。デザイン性にも優れています。

「本当に小さくてしかも軽くてびっくりしました。プロジェクターの概念が覆りましたね。新型コロナの影響もあり、今年から静岡と東京の2拠点生活を始めたんです。週に1回は往復する生活になったのですが、移動するときはパソコンと一緒にこれを必ずリュックに入れています。小さいのに輝度は高く、照明を消す必要がないほど明るいのもいいです。使った時、周りの皆さんも驚かれていました。」

そもそもプロジェクターを持ち運ぶという発想自体がなかったと森本さん。プロジェクターを携行する価値とは何でしょうか。

「常に安定した環境でプレゼンできるからです。まず起動の速さ。過去色々なプロジェクターを使ってきましたが、どれも投映までに時間がかかり、その間に場が白けてしまうことも。FORESIGHT VIEWは5秒ほどで起動できます。」

「接続の悩みもありました。訪問先でプロジェクターをお借りするときは、パソコンの機種や、対応ケーブルの種類などをいつも事前に伝えていました。相性の問題で当日接続できずスライドが投映できないなんてこともありえますから。そうなると、相手の限られた時間を無駄にしてしまうことになり、ご迷惑をおかけします。提案の価値も満足に伝えられないでしょう。FORESIGHT VIEWなら事前に自分のパソコンで接続チェックしておくこともでき、操作も簡単なので自分一人で準備できます。先方に手間を取らせてしまうことはありません。」

また、FORESIGHT VIEWのカラーでもある赤系がお好きということで、こちらもお気に入りのポイントだとか。「赤を見るとみなさん私をイメージするくらい、身の回りのアイテムは全て赤系で統一しています。色で”印象づける”。これもセルフブランディングの手法の一つです。」

自信を持ってプレゼンするという視点では、プレゼンの練習にも役立つと森本さんは言います。「部屋間の移動も簡単なので、本番と同じ環境をどこでも再現できます。営業の方にもおすすめしたいですね。」

自宅でも徹底活用。社内オンライン会議での共有資料も大画面でスムーズに確認できます。また、ヨガのレッスン動画を壁に映したり、寝室では映画を天井に映したりなど、プライベートでも大活躍とのこと。

環境変化に対応するための
スキルや考え方を持つ

新型コロナウイルスの猛威が世界中に広がり、働き方やキャリア形成においてさまざまな価値観の転換が生じています。そんな時代を生き抜くために必要なスキルや考え方についてもお聞きしました。

「私自身、今の生活(静岡と東京の2拠点生活)を1年前には予想だにしていませんでした。キャリアビジョンについても、短期的な視点は持ちづらい状況。そんな中でも大事にしていただきたいのが、今の自分が立っている位置(経験を通じて何ができるか)とゴール(WILL:何がしたいか)です。」

転職などで環境が変化しても自分の価値を失わないための具体的な能力も挙げていただきました。それは、「ポータブルスキル」。「一つの会社でしか通用しないものではなく、どの組織でも必要とされる持ち運びができる能力です。」

ポータブルスキルとは、従来重視されてきた「専門技術・専門知識」に、「仕事のし方」「人との関わり方」を加えたもの。「仕事のし方」とは、課題を明確化し、解決のための計画を立て、実行する能力。「人との関わり方」とは、顧客や上司、部下や同僚との対人的なスキルを指します。どれも業種に関わらず必要なスキルです。ぜひ磨き上げ、面接の場でアピールしてみてください。自身の価値向上につながるはずです。

参考:厚生労働省ホームページ/一般社団法人 人材サービス産業協議会(JHR) 作成「ポータブルスキル活用研修」講義者用テキスト
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11800000-Shokugyounouryokukaihatsukyoku/0000091180.pdf

最後に、仕事において、常に複数の選択肢を用意しておくと良いと森本さん。今話題の「パラレルキャリア」や「副業」などです。森本さん自身、転職エージェントという本業を持ちながら、多数の会社の社外取締役や顧問などを兼任されており、パラレルキャリアを実践されているお一人。

「医療の発達により、何十年か後には100歳生きるのが普通という時代がやってくるとされています。加えて、AIやロボットが人間から多くの仕事を奪うとも。やりたいことを楽しむ人生を送るなら、仕事の可能性を今のうちに広げておくことは大事です。」

「テレワークにより通勤がなくなり、時間的に余裕ができた方も多いのでは。第2、第3の場所で新しい自分の価値を発見するチャンスかもしれません。プレゼン・コミュニケーションのスキルを駆使して面接を突破し、自分らしい自由な働き方、生き方を目指して欲しいと思います。」

次回は、採用ご担当者に向けた「優秀な人材を呼び込む採用テクニック」についてお伝えします。

森本千賀子

森本千賀子

株式会社morich代表取締役
オールラウンダーエージェント

獨協大学卒後、現(株)リクルート入社。人材戦略コンサルティング、採用支援サポート全般を手がけ、営業実績は常に社内トップ。 2017年 株式会社morich(モリチ)設立。現在も、NPO理事や社外取締役、顧問などパラレルキャリアを体現。NHKプロフェッショナル仕事の流儀にも出演。書籍も多数出版。

メールマガジン登録

今後も続々と記事掲載予定!
メルマガ登録で公開タイミングをお知らせします!

<お問い合わせ/メールマガジン登録>ビジネスに役立つコラムや製品に関する情報について定期的にお届けします。<お問い合わせ/メールマガジン登録>ビジネスに役立つコラムや製品に関する情報について定期的にお届けします。