Case Studies

導入事例

受注側
取材日:2024年3月4日

留守電受注からBC受発注への移行で、受注業務の短縮や従業員の業務負担軽減に成功!

有限会社スリーコード
  • 北海道札幌市
  • 卸売・小売業

有限会社スリーコード

営業部長
齊藤誠 様
設立:
平成6年9月21日
拠点数:
1
従業員数:
17名
導入時期:
2023年12月
URL:
https://3code.jp/

御社のプロフィールや特徴などを教えてください。

当社は、食肉の卸売業をメインに営む会社です。主な得意先は居酒屋やカレー店、ラーメン店などの飲食店で、札幌市内で約400件、札幌近郊で約50件の取引先があります。取り扱う商品は、ジンギスカンや豚肉、牛肉・鶏肉・ラム肉など、北海道産の食肉が中心です。特徴としては、他社での取り扱いが少ない小樽市・余市産の麦豚というブランド豚を取り扱っていることでしょうか。飼育の段階で麦やアミノ酸などが含まれた餌を与え、肉質を向上させた豚です。他のブランド豚よりも安価で美味しいので、得意先にもご好評いただいています。

当社の場合、肉の卸売業としては老舗の会社として、札幌市内の飲食店さんの間では名前が浸透してきていると思います。同業他社では外部業者を使っての配送が主流となってきている中、当社は自社配送にこだわり続けています。自社配送であれば、得意先へ伺った際にお客様のお話を直接伺うことが可能となり、ご要望を取り入れやすくなるからです。こうしたお客様とのコミュニケーションを重視する方針も、評価されているポイントだと自負しています。

また事務所の隣に「ミートボーイ」という店舗を構えており、一般のお客様向けに肉や食品の小売業も展開しております。近くのスーパーよりも安くお肉を提供しているので、食肉をメインで扱う会社ならではの強みを活かしてお客様に喜んでいただけていると思っております。

御社の受注業務について教えてください。

約450件の得意先のうち、そのほとんどが電話やFAXでのアナログ発注です。1日の受注量としては留守番電話が50~70件、FAXが50件、電話が5件、その他EDI経由が20件程度と、最近では各営業担当の携帯宛にLINEやメールで発注してくる人もいますので、合計すると毎日150件ほどの注文を受け付けています。これを専属の事務担当者1名と、時には私や他のパートさんがヘルプに入るという形で対応しています。

基本的には24時間注文を受け付けておりますが、15時からは留守電対応に切り替わりますので、夕方15時から私たちが出勤する翌日朝5時までに入ってきた留守電の録音から注文を聞き起こすことから業務がスタートします。肉の卸売業ですので、たとえば「豚のバラを何gで何枚に切って」といった加工を伴う注文が大半のため、受けた注文は加工指示書として工場に回します。その後、工場で加工された内容をもとに事務員が楽一(カシオの販売管理システム)に打ち込んで伝票を作成し、出荷へと移る流れです。

受注業務において、課題に感じていたのはどのような点でしょうか?

一番の負担となっていたのが、留守電の聞き取り作業です。先ほどもお伝えした通り、当社では15:00~翌朝5:00には留守電対応に切り替わるので自ずと件数が多くなり、特に休み明けなどは留守電の件数が70件以上にもなって、すべて処理するのに2時間以上もかかっていました。このためにやむを得ず早く出社したり、電波状況が悪く聞き取りづらいなどという不具合もあったりして、そこをなんとか改善したいと考えていました。

また、ここ最近ではスマホやLINEが普及して、そっちで注文できないの?という得意先がかなり増えたこともあって、営業がLINEで注文を受けるケースが多くなり、各個人での管理が大変になってきていたのも課題でした。LINEで受けた注文は見落としが多く、指示書に書き起こすのを忘れてしまうといったミスが頻発していました。また活動時間としても私たちは朝が早く、飲食店さんは夜遅いので、業務外の夜中にLINEで注文が入って、それが従業員の負担になることもありましたので、できるだけ個人で受けるのを減らしていきたいと考えていました。

BC受発注導入の決め手を教えてください。

BC受発注を知るきっかけは、楽一の販売店さんからの案内でした。でも実はその前から、他社の受発注システムを検討していて、そちらを導入する方向で話が進んでいました。そのシステムは様々な機能を追加するごとに料金が加算される仕組みで、コスト高なのがネックでした。そんな時にカシオさんでもBC受発注という新たなサービスを始めたと聞いて、それなら一度話を聞いてみようと思ったのです。

BC受発注を導入する決め手は、一番はコストが断然安かったことと、他社と比べて受注に特化した機能が逆にシンプルで扱いやすいと感じたからです。また事務担当者とも相談して、使い慣れた楽一との互換性が良い方が使いやすいとの意見だったので、BC受発注に決めました。

得意先へのBC受発注の案内はスムーズでしたか?

留守電でほぼ毎日注文があり、取引がシンプルな得意先をまずはピックアップして、営業が納品に行った際に「WEBでの発注をはじめましたので、とりあえず使ってみてください」という感じで、チラシを配って案内しました。中には新しい発注方法に躊躇する方もいらっしゃいましたが、大抵の方は「いいね!便利になるね!」という反応で、年配の方でも、スマホを使い慣れているのもあってか、すんなり受け入れてくれましたよ。

実際にスリーコード様で使われているものとは異なりますが、BC受発注ではお得意先様にお渡しするチラシのひな形をご用意しております。

BC受発注の導入後、どのような効果を
実感していますか?

受注したデータが楽一に接続され、そのまま伝票に取込みができるので、伝票発行の際に手入力する部分が少なくなったのが一番のメリットだと感じています。先ほども説明した通り、当社の場合は肉の加工が伴うので、受注内容がストレートに伝票に転記できることは少なく、重量の変更が入ることが大半ですが、それでも商品名を打つところからのスタートではないというのが、だいぶ効率化につながっています。たとえば焼鳥屋さんなど、使っているアイテム数が多い得意先の場合、一つの注文で10品以上の注文が入ることがあるので、それを全て手入力することを考えると大幅な効率化になっていますね。

1番の課題であった留守電の聞き取り業務の負担は改善されましたか?

留守番電話の件数は確実に減りました。1日あたり10件の留守電がなくなって、BC受発注に切り替わったイメージです。BC受発注で注文を受けた場合と、以前の留守電の注文の聞き取り作業とそのメモを見ながら楽一に手入力する作業を合わせて比べると、1注文あたり3~4分くらいの違いは間違いなく出ているのではないかなと感じます。10件×3~4分ですので、1日30~40分の時間短縮になっていると思います。その他にも、留守電がどうしても聞き取れなくて確認のため折り返しの電話をしたりもしていましたが、そういう確認の電話もBC受発注を使っている得意先に対しては一切無くなりましたね。

その他、役立っている機能はありますか?

受注があった際に楽一やPCの画面上にお知らせが出る機能は便利ですね。1日中注文を受けていると、朝まで営業している飲食店の場合、営業終わりの朝6時くらいに注文してくるお客様がいるのですが、私たちは5時に1度注文の処理をしてしまっているので、5時から8時にもらった注文に気づかないことが多いのです。また営業している日中に入ってくる注文は、時間帯によっては午後の配達に間に合う場合もあるので、タイムリーに注文に気づくことができるのは重要な要素です。現在使用している他社のEDIにはお知らせの機能がなく、実際に受注の画面を開いてみないと注文が入っているかわからないのですが、BC受発注の場合は5分おきにポップアップが出て知らせてくれるので、この機能があるからBC受発注を導入したと言っても過言ではないほど助かっています。

BC受発注を使ってみて、得意先からの反応はありましたか?

はい。もともと、「スマホで注文できないか」という要望が多くの得意先から挙がっていたことをきっかけに検討し始めていたことだったので、皆さんには喜んでいただいています。「いちいち電話しなくていいので注文が楽になった」「気づいたときに家からでも注文できるので便利」など、「スマホだけで発注が完結できるのはいいよね」という声は聞きます。BC受発注自体の評価も概ね良いです。特に発注した後、お客さんの方で履歴が確認できるのが便利なようです。例えば「昨日発注したかな?」というときに、眠たくて留守電だとしたつもりがしてなかった、というお客さんも実際にはけっこういたりするので、安心感につながっていると思います。

最後に、今後の展望についてお聞かせください。

受発注システムを検討したもう一つの理由として、営業個人のスマホに入る受注を減らしていきたいという課題がありました。BC受発注を導入してからは、メールやLINEによる注文が少しずつ減ってきたので、従業員の負担が軽減できていると実感しています。早朝出勤の時間も少しずつ遅らせていきたいなと思っているので、そのためには留守電の受注は将来的には全てBC受発注に切り替えたいですね。そういう従業員の負担軽減のためにも、今後のBC受発注の更なるアップデートに期待しています。BC受発注の利用料はすごくリーズナブルでコスト高にならず、費用対効果も感じられるので、今のところはかなり満足しています。