弊社は1982年創業、約20名の従業員を擁する総合食品卸売業者です。鮮魚、水産物、高級食材、冷凍食品を取り扱い、新型コロナウイルス流行のタイミングから弁当屋の営業も開始しました。主な取引先はホテルや飲食店で、沼津や伊豆半島、鎌倉などに約400~500件があります。主力商品は冷凍エビやマグロ、鮮魚で、安心して発注できるバックアップ体制を整えています。また、人員不足が課題の飲食店向けに食品を加工して卸すサービスを提供し、厨房の負担軽減を図っています。5,000種以上の豊富な商品ラインナップと信頼性を保ち、競争が激しい業界で選ばれる卸売業者を目指しています。
弊社の主な課題は、受注業務にかかる手間と時間が多すぎること、そして作業ミスが発生しやすいことです。受注方法はFAX、取引先の発注システム、営業担当者からの直接受注の3つがメインで、電話注文は全体の約1割に過ぎません。受注の流れは、23時に注文を締め切った後、伝票出力を行い、ピッキングリストを作成して配送します。1日あたり約150件の注文を受けており、受注業務にトータルで約5時間を要しています。特にFAXでの発注では、弊社が用意した発注書を利用せず手書きでの発注を行う取引先もあり、手書き文字の読み取りに時間がかかってしまいます。さらに、手作業での転記により入力ミスも発生しやすく、受注業務の効率化とミス削減が急務です。加えて、発注書の作成や配布には手間とコストがかかっているため、この問題も解決すべき重要な課題となっていました。
BC受発注の導入は、主に2つの要因から始まりました。一つは取引先からの強い要望で、もう一つは弊社が抱える事業課題を解決したいとの切実な思いです。デジタル化が進む中、取引先からは「システム化は考えていないのですか?」と何度も尋ねられました。
また、業務負担が大きくミスも頻発しており、このままでは従業員の心身に悪影響が及ぶリスクが高まりました。早朝の業務は社長が一人で行っており、業務時間を1時間でも短縮し、睡眠時間を確保したいという思いもありました。
これらの背景から、取引先の要望に応えつつ、事業課題を解決するために受発注プロセスのシステム化を決定しました。
BC受発注を導入してから約半年が経過しました。現在、受発注の処理は事務員に任せています。約240社の得意先を登録しており、取引先によって発注ペースにはばらつきがありますが、日々活用いただいています。
BC受発注の注文画面には、各取引先に約10品を掲載しており、多くて30〜40品ほどのアイテムがあります。取引先の選定は、定番商品を発注するかどうかで判断しています。弊社の鮮魚は日ごとに変動するため、鮮魚以外の商品を扱う取引先を中心にしています。
初めての案内の際にはデモ画面や資料を使い、200社ほどに説明を行いましたが、「忙しくて手が回らない」や「操作が面倒」との理由で利用されていない取引先も多く、特に高齢の取引先にはシステムへの抵抗感が見られました。そこで、iPadと通信用携帯電話を購入し、グループ長にこれで得意先に説明、デモを行うよう指示しました。結果、グループ長が使っているのをみた得意先の方々が次第に利用してくれるようになりました。今後はFAXではなくスマホを利用した注文が主流になると考えています。取引先にとってもBC受発注の導入には多くのメリットがあるため、引き続き案内を行い、移行を進めていく方針です。
BC受発注を導入してから、受注業務の時間は1日あたり20~30分ほど削減されました。特に転記作業が大きな負担でした。得意先さんに導入いただけたことはもちろん、社員が得意先さんの現地や事務所などで自由に代理発注を行うことができるようになりました。その結果、事務方の入力作業も徐々に減少してきています。導入して、本当に大正解だったと感じています。取引先の登録件数が増えることで、更なる作業負担軽減が期待できます。BC受発注の操作が簡単でびっくりしました。手間がかからず、ボタンを押すだけで処理ができるため、入力漏れも減少し、複雑な操作によるミスも防げています。
利用いただいている取引先からは、クレームや問い合わせがなく、安心して安定稼働しています。導入後、操作や運用に対する負担が少なかったことが特に評価されています。また、カシオのサポートも丁寧で、業務負担の軽減に効果を実感しています。
事務員からも事務作業の軽減が実現しているとの声があり、さらなる登録件数の増加を望まれています。今後も登録件数を増やし、現状の事業課題の改善に向けて取り組んでいきたいと考えています。