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受発注システムとは?機能やメリットをご紹介

2024.02.29|最終更新日:2024.02.29

受発注システムとは、例えば精肉や青果といった食材や水・アルコールといった飲料など、様々な商品の受注と発注を一元管理するシステムです。従来の電話やFAXによる手法に比べ、ヒューマンエラーを減らし業務効率を向上させる効果が見込めるほか、情報の一元管理が可能になり、ペーパーレス化にも貢献します。

ここでは、受発注システムを導入することでどのようなメリットが見込まれるかを詳しく紹介します。また、導入に際して注意したい点についても解説します。

目次

  1. 1.受発注システムとは?
  2. 2.受発注システムを導入するメリット
  3. 3.受発注システムを導入する際の注意点
  4. まとめ

1.受発注システムとは?

1-1.受発注をインターネット上で管理するシステムのこと

受発注システムとは、商品(例:食材など)の受発注を、インターネットを介して行うシステムのことです。これまで、飲食店などから食品卸業者への発注は、電話やFAX、メールなどで行われてきましたが、受発注システムを用いることで受発注ルートを一本化できます。

メールや電話、FAXなどでの受発注業務は、言い間違いや聞き間違い、記入ミスや確認漏れなどのヒューマンエラーが起こりやすい問題を抱えていました。また、いつかかってくるかわからない電話の対応をしながら、FAXとメールを漏らさず確認しなくてはいけないため、業務効率の面でもベストとはいえないものでした。

しかし、受発注システムであれば、得意先が入力した発注内容がすべてシステム内に反映され、聞き間違いや記入漏れをなくせます。また、電話対応にかかりきりにならずに済み、確認するのは受発注システムのみでよくなるため、業務が効率的になります。

1-2.受発注システムの代表的な機能

受発注システムには、発注側と受注側それぞれに必要な機能が用意されています。一例として、以下のような機能があります。

【発注側の機能】

  • •商品検索
  • •発注
  • •納期指定
  • •発注履歴 など

【受注側の機能】

  • •発注照会
  • •受注通知
  • •得意先登録
  • •商品登録
  • •基幹システム連携 など

発注側は、インターネットに接続されたパソコンやスマートフォン、タブレットなどから専用ページにアクセスし、商品の発注を行います。その際、必要な商品の個数を指定して発注ができるほか、納期の指定なども可能です。また、発注内容の詳細な履歴も確認できます。

卸売業者受注側に受発注情報が届くと、アラートやメールなどで受発注があったことを知らせ、パソコンなどの専用画面で注内容を確認できます。システムによっては、基幹システムに発注データをそのまま連携できるようになっているため、発注内容を打ち直す必要もなくなります。

また、得意先や商品の登録を行う管理画面も別途用意されています。システムを導入したときや、新たな取引先が増えたとき、新商品の取り扱いを開始したときは、この管理画面から登録を行い、リアルタイムに反映させることができます。

2.受発注システムを導入するメリット

2-1.受注業務の負担が軽減できる

受発注システムを導入することで、電話、FAX、メールなどで行っていた受注業務を一本化し、業務負担を軽減できます。

電話での受注は、次々かかってくる電話への対応に多くの時間が割かれてしまい、場合によっては商品の説明に時間がかかることもあるため、業務効率の面で不利でした。

FAXで受注する場合は、文字が不鮮明で読み取れないケースや、裏返した白紙の状態で送られてきてしまうケースもあり、確認のため折り返しの連絡が必要になりがちです。ここにメールでの発注が加わると、電話、FAX、メールという異なる3つのルートから来る発注を処理しなくてはならず、受注管理そのものが複雑になってしまいます。

しかし、受注をすべて受発注システムで行うことで、煩雑になりがちだった受注管理がシンプルになり、業務負担が軽減できます。電話がひっきりなしに鳴って作業が中断することもなくなるため、他の業務を並行して進めやすくなり、残業時間を減らすことにも繋がるでしょう。

2-2.ミスを減らせる

受発注システムを導入し、受注ルートを一本化することで、受注業務でのミスを減らすことができます。

電話での受注は、「あとで入力しよう」と思っていた発注メモの処理を忘れてしまったり、打ち間違いによるミスが起こったりなど、ヒューマンエラーが起こりやすい環境でした。また、FAXでの受注の場合は不鮮明な文字を読み間違えることがあり、メールの場合も基幹システムへの入力時に打ち間違いをしてしまう可能性がありました。

しかし、受発注システムでは、発注側である得意先が指定した商品と数量のデータがそのまま届くため、電話での聞き間違いや、FAXの読み間違いによるミスがなくなります。また、基幹システムと連携できる受発注システムであれば、商品や数量の打ち間違いもなくせるので、ヒューマンエラーを最小限まで減らすことができます。

2-3.コストが削減できる

受発注システムを導入することで、コストの削減も可能です。

今まで、電話やFAXで発注を受ける際は、発注用紙が必要でした。しかし、受発注システムはペーパーレスのため、発注用紙が必要ありません。発注用紙が不要になると、印刷コストがカットできるようになるだけでなく、FAX用紙や発注用紙をファイリングしていたファイルの購入費用もカットできます。さらに、保管場所も不要になるため、書類棚などの購入費用まで削減できるのです。

また、受注ルートが一本化されることで受発注業務にかかる労力が小さくなり、さらに対応する電話の本数も減るため業務の効率アップにつながります。今まで残業してこなしていた業務が時間内に行えるようになるため、残業時間が減り、より少ない人数で業務にあたれるようになります。結果、人的コストの削減にも繋がるのです。

2-4.情報の一元管理ができる

受発注システムを導入すると、受発注に関する情報が一元管理できるようになります。電話やFAX、メールなどバラバラに受注するのと違い、受注があった段階ですでにデータ化されているため、複数の社員が同時に内容をチェックすることもできます。

発注履歴についても、発注者・受注者双方が確認できるようになるため、得意先からの「この間の商品がよかったんだけど…なんていう商品だっけ?」といった問い合わせも減らせるでしょう。また、過去の取引情報は工夫次第でマーケティング施策の導入にも役立てることができるため、仕入の効率化や売上アップを目指すこともできます。

3.受発注システムを導入する際の注意点

3-1.初期費用や月額費用がかかる

受発注システムの利用には、初期費用や月額費用がかかります。提供事業者や、受発注業務の規模によって金額が異なるため、まずは必要な費用の確認からはじめましょう。

受発注システムを導入することでコストは削減できると考えられますが、中には使用量が高額になるシステムもあります。どの程度までのコストを容認できるか事前に試算した上で、予算内に収まり、十分な費用対効果が見込めるシステムを導入しましょう。

3-2.得意先の同意が必要になる

受発注システムを導入し、その効果を最大化するためには、電話やFAX、メールでの受注をやめ受発注システムに一本化する必要があります。そして、そのためには得意先の同意が不可欠です。

得意先からは、「今までのやり方を変えたくない」「パソコンやスマートフォンがうまく使えない」「発注する側のメリットを感じられない」といった声もあることでしょう。しかし、せっかく導入するのであれば、できるだけ受発注システムに集約することが大切です。得意先へは、受発注システムによって業務負担が軽減できることを丁寧に伝え、協力を促す必要があります。

3-3.使い方を覚える必要がある

新しいシステムを導入したときは、使い方を覚える必要があります。パソコンを積極的に利用してきた事業者であれば比較的スムーズに移行できると思われますが、今まで電話とFAXのみで受発注を行ってきた場合、拒否反応を示す従業員もいるかもしれません。

そのため、受発注システムのメリットや、操作方法、業務フローなどをまとめた資料を作成し、従業員にレクチャーする時間を設けるなどの対策が必要です。最近の受発注システムは、パソコン操作が苦手な人でも扱いやすいよう、操作がわかりやすい製品が多くなっているので、どうしても覚えられないというケースはほとんどないものと考えられます。

また、導入するシステムを選定する時点から、わかりやすさも意識して選定を行うことで、導入がスムーズに進むはずです。導入する際は、受注する側だけでなく、発注する側の使いやすさも重視して検討しましょう。

まとめ

受発注システムを導入することで、電話やFAXなどで行っていた受注業務を一本化できるようになり、受注業務の負担が大幅に減ります。聞き間違いや入力間違いによるミスも減らせるため、業務効率がアップし残業時間を減らせる可能性があります。

さらに、ペーパーレス化によって印刷代や保管の手間がカットできるなどさまざまなメリットがありますが、利用には一定の費用がかかり、得意先の同意も必要となるなど、注意点もあります。導入前に、費用や使いやすさの面をしっかりチェックし、自社に最適な受発注システムを導入することが大切です。

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また、発注内容を確認した後は、「受注取り込み」機能で、販売管理システムにデータを連携することができます。データ入力の手間やヒューマンエラーも大きく減らせます。発注を受けたものを確実に納品できるようになり、顧客満足度も高まることでしょう。

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