コラム
受注残とは、受注済みながら納品が完了していない商品のことを指し、在庫とは別建ての管理項目となっています。受注残を把握し、きちんと対応することが、取引の円滑化と得意先との信頼関係構築に不可欠です。
本記事では、受注残管理の重要性と適切な管理方法を解説することで、BtoB企業の経営課題解決のヒントを提供します。
目次
まずは、受注残の基本と、関連する用語について解説します。
受注したものの出荷・納品していない商品のことを「受注残」といい、注残や注文残、英語ではバックログ(backlog)と呼ばれることもあります。
単純な在庫と受注残が分けられている理由は、主に経理上の理由からです。商品は、発注を受けただけでは売上には反映されません。そのため、買い手の決まっていない在庫は売上としては扱われず、得意先に納品されてはじめて売上として反映されます。
こういった事情から、在庫とは別に、受注したものの出荷・納品が完了していない「受注残」という項目が必要になるのです。
受注残に関する用語として、「受注高」や「受注残高」、また「発注残」などがあります。
「受注高」とは、顧客から発注を受けたうち、未納品の商品を集計した金額のことです。報酬は支払われていないため、すでに顧客に納品し、入金済みである「売上高」と区別されます。
「受注残高」は、受注高から売上高を引いた金額のことです。納品が完了していないことから、売上として計上されていない金額で、「(売上残高+受注高)-売上高」で求められます。
「発注残」は、仕入先には発注済みだが、まだ自社に到着していない商品のことをいいます。納品を待っている状態の商品で、これが自社に到着すると在庫や受注残になります。
受注残を適切に管理することは、なぜ重要なのでしょうか。ここでは、代表的なメリットを2つ紹介します。
受注残を正確に管理することで、納品遅れなどの得意先とのトラブルを防ぐことができます。
例えば、現在Aという商品の在庫が100個あるとします。そこに50個の受注が入ると「受注残」となり、在庫は残り50個に減ります。この時点で受注できるのは50個が上限です。しかし、受注残の存在を知らず、他の営業担当者が51個以上受注してしまうと、商品が足りないので納品できません。
この場合、納品期日に余裕があれば用意が間に合いますが、期日に余裕がなければ得意先に納品を待ってもらうか、キャンセルしてもらうことになります。こうした対応は、得意先に迷惑をかけるばかりか、信頼関係にも影響しかねません。そのため、受注残を正確に管理することが大切なのです。
受注残を管理し、正確に把握することで、今ある在庫の状況がはっきりします。売れ残っている在庫数や金額がわかるようになり、今後、どの程度の売上が立つかを見込めます。
受注残からは今後の売上が予測できます。近い将来の業績を予測するためにも利用され、投資家の中には受注残に注目する人もいるほどです。受注残を可視化することは、経営状況の把握に繋がりますから、正しく把握することが重要になります。
受注残を適切に管理するには、在庫引当、入荷・出荷スケジュールの把握、専用システムの導入による一元管理が重要です。それぞれ詳しく解説します。
在庫引当とは、受注した商品を在庫から差し引くことです。受注した商品を確保して、在庫量を適切に管理することに繋がります。
在庫引当を行わないと、他の発注に在庫が割り当てられる可能性があり、納品遅れなど得意先に迷惑をかけるミスに繋がりかねません。そのため、確実に在庫引当を行うことが、受注残を管理する第一歩となります。
受注残を適切に管理するためには、入荷・出荷のスケジュールを正確に把握して、適切な在庫管理を行うことも必要です。
業種や商品の性質にもよりますが、一般的に、常に在庫がほとんどなく、在庫を切らしてから発注するような状態は適正とはいえません。そのため、在庫の状況と商品の売れ方を常に管理することが大切です。
また、在庫以上の受注があっても、直近に入荷する予定があれば焦る必要はありません。こうした柔軟な対応を行うためにも、入荷・出荷のスケジュールを把握することは役立ちます。
手作業で在庫の管理を行っているケースでは、複数人での情報共有が難しくなりがちです。そうすると、本来必要な数より多く発注してしまうなどのミスが起こり得ます。
そこで、受発注や在庫を一元管理できる専用のシステムを導入し、受注残や発注、在庫などの各種データの連携をすることをおすすめします。そうすることで、全員が最新の状況を確認できるようになり、初歩的なミスが少なくなるでしょう。
受注残を把握せずにいると、納期遅延などのトラブルに見舞われ、得意先からの信頼を失う恐れがあります。しかし、専用システムを導入するなどの方法で、適切な在庫引当や入荷・出荷管理を行い、受注残の把握に務めれば、そうしたリスクは最小限に抑えられます。
本記事が受注残管理を徹底することのきっかけになれば幸いです。
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