コラム
在庫が欠品している商品でも注文を受け付ける「バックオーダー」は、企業にとって重要な課題です。需要予測の失敗や外的要因により発生しますが、適切な管理と対応策を講じることで、リスクを最小限に抑えることが可能です。
本記事では、バックオーダーの概要やリスクへの対処法、防止策について詳しく解説します。
目次
バックオーダーとは、在庫のない商品の注文を受け付け、入荷待ちになっている状態のことを言います。「バックオーダーを抱える」といった言葉を聞いたことのある人は多いのではないでしょうか。
バックオーダーが発生する理由は、在庫不足や生産遅延など様々ですが、すぐに納品できないため、顧客は商品が届くまで待つことになり、通常、明確な納期がわかりません。
バックオーダーは様々な要因で発生しますが、主に以下の3つに分類されます。
それぞれの特徴と対応策を見ていきましょう。
予期せぬ需要の増加があった場合に、バックオーダーが発生しやすくなります。テレビやSNSなどの影響で話題になり、注文が殺到するケースです。
このケースは突発的なことが大半で、過去のデータに基づいた需要予測をしていても避けきれません。その後、再び需要が落ち着くことが多いため、冷静な対処が必要です。
需要予測に失敗して仕入れる量が足りなかったケースや、そもそも需要予測を行っていないケースです。時期性や季節性のある商品や、需要予測を勘に頼って行ってきた事業者に多いパターンとなります。
この場合、人手が足りないなどの理由で、予測や在庫管理に十分なリソースを割けていないことが多いはずです。バックオーダーが発生しないよう、管理体制を見直す必要があるでしょう。
仕入先の生産上の問題で、納品が遅れるケースもあります。近年では、半導体不足によりあらゆる業界で生産のストップが相次ぎました。
また、輸送遅延などのトラブルは特に輸入品で発生します。また、自然災害や伝染病の蔓延、紛争の発生など回避できないトラブルもあります。
これらは、複数の仕入ルートを確保することで回避できる場合がありますが、品物によってはあまり現実的ではありません。
バックオーダーを抱えることで、企業はいくつかのリスクに直面します。これらのリスクを認識し、適切に対処することが重要です。
バックオーダーが発生すると、在庫を管理する体制が複雑化します。単純な在庫販売と比べると業務が増えるため、これまでと同じ人員配置ではミスが起こる可能性があります。
バックオーダーを受け付けた場合、それに応じて発注が必要になりますが、例えば発注が多すぎる、少なすぎるといった問題が起こることが考えられます。また、納品予定がいつになるのかを顧客に案内する必要も発生します。
バックオーダーは、商品が入荷されるまで顧客を待たせることになります。また、なかなか納品予定日がはっきりしない場合は、顧客に不安を与えます。
こうした理由から、顧客満足度の低下が起こる可能性があり、注文をキャンセルして他の業者へ発注が行われるケースが出てくる場合もあるでしょう。
バックオーダーを発生させることは、リスクばかりでなくメリットもあります。そのため、あえてバックオーダーを抱えるケースもあります。
1つは、売れ残りのリスクを減らせることです。在庫を最小限にしておき、多く注文が入った場合はバックオーダーとして対応します。販売機会を損失する可能性はありますが、一切在庫を持たないことも可能です。
バックオーダーが発生した際は、迅速かつ適切な対応が求められます。顧客満足度を維持し、信頼関係を損なわないよう、以下の手順で対処しましょう。
バックオーダーが発生した場合、その商品の仕入先である卸売業者やメーカーに対して、納期確認を行います。そして、具体的な納期がわかり次第、顧客にも伝えましょう。
卸売業者やメーカーでのトラブルが原因でバックオーダーが発生した場合は、納期の見通しの説明や、代替品の提案を求めることも大切になってきます。
バックオーダーが発生した際は、顧客へ納期の見込みを知らせることが大切です。何も連絡をしないと、顧客は不安を感じ、顧客満足度が低下しかねません。注文がキャンセルされたり、今後の取引に影響をきたしたりする可能性もあります。
しかし、細やかなフォローをすることで、信頼関係をより強固にできる可能性もあります。重要な取引先には、次回発注時の割引など、追加のインセンティブを提供することを検討しても良いでしょう。
バックオーダーの発生を防ぐためには、事前の対策が不可欠です。以下の方法を実践することで、バックオーダーのリスクを大幅に軽減できます。
需要予測の失敗によるバックオーダーの発生を防ぐには、需要予測の精度を向上させる必要があります。過去の販売データや市場トレンドを分析し、予測モデルを改善しましょう。これまで予測をしていなかった場合は、1日も早くデータの収集をスタートすることが大切です。
懇意にしている卸売業者がいる場合、販売データや市場トレンドなどの情報を提供してもらえることがあります。自社だけでは十分にデータが揃えられない場合は、卸売業者の担当者に問合せてみても良いでしょう。
在庫管理の精度が低いことでバックオーダーが発生する場合もあります。例えば、定期発注方式を取り入れている場合で、仕入のリードタイムの考慮が十分でなかったケースや、突発的な発注により在庫量が減っていることを考慮しきれなかったケースなどです。
欠品を防ぐための安全在庫量を決める、リアルタイムで在庫管理できるシステムを導入するなどの対策で、急な需要変動に備えましょう。また、発注の際は、仕入に必要なリードタイムも考慮するよう徹底しましょう。
メーカーや卸売業者など仕入先が原因でバックオーダーが起こる場合、仕入体制を見直す必要があります。仕入先の事情を確認し、改善の余地がある場合は、仕入先との関係を強化して改善を図りましょう。
改善策が提示されない、長きにわたって改善がされないといったケースでは、仕入先を変更することや、仕入先を増やすことも検討しましょう。
取引先との関係を維持することも大切ですが、安定した販売のために、より信頼できる仕入先と契約を結ぶことも重要です。
バックオーダーは、スムーズな供給を妨げるリスクがある一方で、適切な対応をとることで顧客との信頼関係を強化する機会にもなります。また、在庫管理の効率を向上させる機会にもなるでしょう。
しかし、原則としてバックオーダーの発生を防ぐことが最善策です。需要予測の強化や在庫管理の見直しを通して、仕入と在庫の安定性を確保し、顧客満足度の向上を目指しましょう。
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