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飲食店で重要な衛生管理について解説。必要性から実践方法まで紹介します

梅雨(5月〜6月)から夏(7月〜8月)にかけては、湿気が高く細菌が増えやすくなるため、細菌性の食中毒の発生件数が増加します。一方、冬(12月〜3月)はウイルス性の食中毒が発生しやすくなります。食中毒の危険は、一年を通して身近に潜んでいるのです。

もし、あなたのお店で食中毒が発生したら、食品衛生法第55条に基づく営業停止命令などを受けることになります。売上にも大きく影響しますし、慰謝料を支払わなければならないこともあるでしょう。そのような事態を回避するためにも、飲食店における衛生管理は必須です。今回は、飲食店における衛生管理の必要性と実践方法をご紹介します。


1飲食店における衛生管理の必要性

飲食店における衛生管理の実践方法についてご紹介する前に、なぜ飲食店において衛生管理が重要なのかについてみていきましょう。

1-1.お客様の健康を守る

厚生労働省の『令和4年食中毒発生状況』によれば、食中毒の40%が飲食店で発生しています。この数値は同じく食品を扱う家庭や学校、老人ホーム、病院などよりも高いものです。

飲食店における衛生管理には、「お客様の健康を守る」役割があると考えられます。

出典:令和4年食中毒発生状況|厚生労働省

1-2.HACCP(ハサップ)義務化に対応

また、飲食店における衛生管理は「HACCP(ハサップ)」に対応することにも繋がります。

HACCPとは「Hazard Analysis and Critical Control Point」の略称。食品管理の工程のうち、特に消費者に危害を与えかねない食中毒や異物混入といった問題が発生する恐れのある工程を管理することで、食の安全性を確保する衛生管理の手法のことです。

出典:HACCP(ハサップ)|厚生労働省

HACCPは原則、食品の製造や加工、調理、販売を行うすべての事業者に対して義務付けられています。なので、飲食店において衛生管理に取り組むことは、HACCPに対応することにも繋がると言えるでしょう。

なお、HACCPについてはこちらのページで詳しく解説しています。ぜひ、ご一読ください。

「HACCP」(ハサップ)とは?今さら聞けない意味や、対応方法までご紹介

2飲食店における衛生管理の実践方法

さて、飲食店における衛生管理の必要性について理解が深まったところで、続いて飲食店における衛生管理の実践方法についてみていきましょう。

2-1.食材の検品・保管をきちんと行う

まずは言うまでもなく、食材の検品・保管をきちんと行うことが大切です。

食材の検品は、キッチンから離れたところで行いましょう。食材が入っている梱包材には汚れや細菌、寄生虫、ウイルスなどが付着している恐れがあります。それらをキッチンに持ち込まないことが大切です。そして検品の結果、食材の見た目・においに明らかに異変があったり、食材が入っている袋が破れていたりする場合は使用を控えましょう。

検品が済んだら梱包材から取り出し、清潔な容器に移した上で、常温・冷蔵(10℃以下)・冷凍(-15℃以下)ごとに分けて保管しましょう。このとき古い食材を手前、新しい食材を奥に並べるのがコツです。俗に言う「先入れ先出し」がしやすくなるので、食材が傷みにくくなります。食品ロスの削減にも寄与できるはずです。

出典:HACCP(ハサップ)の考え方を取り入れた食品衛生管理の手引き|厚生労働省
出典:飲食店向け 食品衛生管理ガイドブック|東京都福祉保健局

2-2.冷蔵庫・冷凍庫内を適温に保つ

一般的に、細菌は10℃〜60℃の環境下(「危険温度帯」と言います)で増殖しやすいと言われています。食材を冷蔵庫・冷凍庫で保管しているからと言って油断はできません。次の2点を徹底し、冷蔵庫・冷凍庫内を適温に保ちましょう。

  • 隙間なく収納しない:冷気が全体に行き渡らなくなります
  • 扉を開け放しにしない:庫内の温度が3℃〜5℃上昇すると言われています

2-3.メニューを「3分類」で管理する

『HACCP(ハサップ)の考え方を取り入れた食品衛生管理の手引き(厚生労働省)』では、すべてのメニューを次の3つのグループにカテゴライズし、管理することを推奨しています。

  • グループ1(加熱なし):刺身、サラダ、付け合わせのパセリ、薬味のネギ、海苔など
  • グループ2(加熱後すぐに食べる):ステーキ、焼き鳥、餃子、天ぷら、麺類など
  • グループ3(加熱と冷却を繰り返す):スープ、カレー、ソース、たれなど

グループ1の食材は加熱しないため、細菌や寄生虫、ウイルスなどが、お客様の口に入ってしまう可能性が高くなります。刺身やサラダは、危険温度帯に入らないよう、10℃未満の低温で保存しましょう。

一方、グループ2は加熱後すぐにお客様に食べてもらえるため、グループ1やグループ3と比べて危険度は低くなります。しかし、油断はできないため、十分に加熱して安全を保ちましょう。中心温度を計測し「〇〇℃以上になったら提供する」などの基準を設けるのも1つの方法です。

最後に、加熱と冷却を繰り返すグループ3では「素早く冷却する」ことが肝心です。細菌の中には、厄介なことに「加熱しても死なない」細菌があり、ゆっくり冷却するとそれらが爆発的に増殖する場合があります。加熱後はなるべく早く冷ますようにしましょう。

出典:HACCP(ハサップ)の考え方を取り入れた食品衛生管理の手引き|厚生労働省

2-4.施設の清掃を徹底する

当たり前のことではありますが、施設の清掃を徹底することも重要です。キッチンやトイレはもちろんのこと、テーブルやイス、そしてメニュー表なども含みます。

ほとんどのお店が、キッチンやトイレは定期的に掃除し、テーブルやイスもバッシングの度に拭いていることでしょう。しかし、メニュー表まで都度きれいに拭いているお店は、あまり多くないかもしれません。

メニュー表は、お客様がお店に入った後、真っ先に手に取るものの1つです。ベタベタしていたり、ザラザラしていたりしたら、きっとマイナスのイメージを持たれてしまいます。さらに、不特定多数の方が触るメニュー表には、細菌やウイルスが付着しやすいため、バッシング作業の中に「メニュー表を拭く」工程を追加し、いつも清潔に保てるようにしましょう。

なお、忙しくてそんな細かいところまで気が回らないという方には、昼営業が終わった後や、夜営業が始まる前に、まかないをお客様の席で食べることをおすすめします。お客様目線でお店を見渡すことで、衛生管理上の問題点が見えてくるかもしれません。

3従業員の衛生管理も大切

ここまで飲食店における衛生管理の実践方法を、4つの項目に分けてご紹介してきました。しかし、飲食店における衛生管理には、従業員の衛生管理に対する意識を高めることも大切です。

調理をはじめる前やトイレの後はもちろん、肉や魚を触った後には必ず手洗い・うがいをする、爪を短く切り髪の毛が混入しないよう帽子やネットを着用する、制服を清潔に保つなど、細かい点への配慮も非常に重要といえます。

東京都福祉保健局が発行する『飲食店向け 食品衛生管理ガイドブック(東京都福祉保健局)』では、正しい「手の洗い方」について、日本語・英語・韓国語・中国語(簡体字、繁体字)で紹介されています。ぜひ、参考にしてみてください。

出典:飲食店向け 食品衛生管理ガイドブック|東京都福祉保健局

また、従業員1人ひとりの体調を把握しておくことも大切です。体調が悪いときは作業させない、手や指に傷があるときは手袋を着用させるなど、状況に応じて柔軟に対応しましょう。

4まとめ

今回ご紹介した飲食店における衛生管理の実践方法は、「見える化」することで飲食店経営者の皆さんをはじめ、すべての従業員に簡単に周知・徹底できるようになります。

そこで便利なのが、『HACCP(ハサップ)の考え方を取り入れた食品衛生管理の手引き(厚生労働省)』です。この手引きの中には、あなたのお店の状況に置き換えて使える「衛生管理計画」や「衛生管理日誌」のひな形が掲載されています。ぜひ、活用してみてください。

出典:HACCP(ハサップ)の考え方を取り入れた食品衛生管理の手引き|厚生労働省

5カシオの「EZネットレジ」で接触機会を減らし、衛生的なお会計を目指しましょう

カシオの「EZネットレジ」は、クレジットカードや電子マネー、QRコード決済など、主要なキャッシュレス決済に対応したタブレット型レジです。

キャッシュレス決済では、現金決済と比べて、不特定多数の人の手を介して流通する現金授受の回数が減るため、新型コロナウイルスや季節性インフルエンザなどの感染対策に役立つでしょう。また、お会計を行う従業員とお客様の接触機会も軽減されるので、衛生管理がしやすくなります。

なお、EZネットレジでは、高度な売上集計も可能です。リアルタイムで店舗の売上を集計し、外出先からスマホでチェックしたり、閉店後にパソコンでじっくり分析したりできます。お店の経営状況を正確に把握できるようになり、経営上の改善点も見つけやすくなるでしょう。

また、カシオでは、365日対応(9:00~22:00)の電話サポートも行っています。営業中にもしものトラブルが起きてしまっても、すぐに問合せられるので安心です。

こちらのページでは、EZネットレジについて詳しくご紹介をしていますので、ぜひご一読ください。

EZネットレジについて詳しくはこちら

2023年6月

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