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原材料の高騰でお悩みの飲食店に【値上げの考え方を解説】

食品に関するさまざまな原材料の値上がりが続いています。

2022年4月頃から小麦を主原料とする食品や食用油、大豆、砂糖などの値上げが相次いで実施され、同年8月以降は、ロシアによるウクライナ侵攻の影響を受けて原油価格が上昇し、原油由来のトレーやフィルムなどの包装資材の価格も上昇しました。

さらに、円安の影響もあいまって、2022年秋以降から再び値上げの動きが活発になり、2023年1月〜4月までにさらに7000品目以上が値上がりすると見られています。

このような情勢を鑑み、メニューの値上げを検討している飲食店経営者の方々もいるはずです。しかし、値上げによって「客離れをおこしてしまうのでは……」と不安に思うこともあるでしょう。そこで本コラムでは、飲食店における値上げの考え方を詳しく解説します。

1原材料の高騰による飲食店・消費者の状況

飲食店における値上げの考え方を解説する前に、まずは昨今、あらゆる食材が値上がりしていることを受けて、飲食店や消費者の状況がどのように変化しているかを見ていきましょう。

1-1.飲食店の状況

飲食店を対象にさまざまなリサーチを行う「飲食店リサーチ」を運営する株式会社シンクロ・フードの調査によれば、原材料の高騰が営業に「影響している」と答えた飲食店は59%でした。

さらに「やや影響している」と答えた飲食店は31.1%で、90%以上の飲食店が原材料の高騰に悩まされていることがわかります。本調査からは、原材料の高騰の影響が仕入れ状況に大きく関係している様子もうかがえますが、商品やサービスを「値上げした」飲食店は26.5%にとどまります。

一方で「値上げを検討中」と答えた飲食店は46.6%、「変更の予定はない」と答えた飲食店は25.5%で、70%以上の飲食店が値上げを実施していないという結果になりました。

しかし、「値上げした」と答えた飲食店にその影響を聞いたところ「特に反応はなかった」という回答が45.1%、「客単価が上がった」という回答が34.6%で、商品やサービスを値上げしたことによるネガティブな影響は限定的と考えられます。

出典:原材料費の高騰、9割以上の飲食店に影響。8割の店舗が10%未満の値上げを実施・検討|飲食店ドットコム

1-2.消費者の状況

では、原材料の高騰を受けて飲食店が商品やサービスを値上げすることを、消費者はどのように捉えているのでしょうか?

株式会社ぐるなびが、ぐるなび会員を対象に行ったWEBアンケートによると、外食が「値上がりした」と感じている人は68.4%いました。一方で、外食の値上がりは「仕方がない」または「当然だと思う」と答えた人は72.6%いることから、飲食店が商品やサービスを値上げすることについては、一定の理解を得られていると思われます。

また、外食が値上がりしても利用頻度が「増える」または「変わらない」と答えた人は47.9%で、値上げをしたことによって客足が極点に遠のいてしまうケースは少ないと考えられます。

なお、値上げは「仕方がない」または「当然だと思う」と感じながらも、36.6%の人が「値上げしても、質や量を変えないでほしい」と思っていることから、いわゆるステルス値上げ(消費者に告知せず、こっそり値上げすること)は避けるべきと言えます。

出典:外食の値上げに関する調査|ぐるなびリサーチ

2客離れをおこしにくい値上げの考え方

飲食店や消費者の状況がわかったところで、飲食店における値上げの考え方について、4つのポイントを挙げて解説していきます。

2-1.原価率から値上げ幅を決定しよう

まずは原価率から、いくらくらい値上げをすべきか検討しましょう。原価率とは、売上高に対する原価の割合を示すもので、次の計算式にのっとって導き出されます。なお、原価とは売上を獲得するためにかかったお金のことを指し、材料費や人件費、光熱費などが含まれます。

● 原価÷売価×100=原価率(100%)

特に飲食店においては、原価率を30%以内に抑えられれば理想的と言われています。この原価率をキープできる範囲で、値上げ幅を決定するとよいでしょう。競合店の値上げ率を参考にするのも1つの方法です。

ちなみに、値上げせずに商品の量や質を下げて現在の価格を維持する方法もありますが、お客様が不満を抱くおそれがあるため、あまりおすすめできません。

2-2.値上げと同時にメニュー改定も行う

さらに、値上げと同時にメニュー改定を行い、値上げ前と値上げ後の価格を単純に比べにくくするのもポイントです。

値上げ幅にもよりますが、「メニューが変わったために価格が上がった」と判断するお客様も多くなり、まったく同じメニューのまま値上がりするよりも受け入れてもらいやすい場合があります。

2-3.利用シーンを拡大し、客数の減少を防ぐ

しかし値上げをした結果、客数が減ってしまっては本末転倒です。そこで営業時間を伸ばしたり、テイクアウトをはじめたりして利用頻度の向上を図り、客数の減少につとめるのも大切です。

ちなみに、飲食店でよく売れるテイクアウトメニューについては、こちらのページで詳しく紹介していますので、ぜひご一読ください。

飲食店でよく売れるテイクアウトメニューとは?

2-4.発注業務を見直し、コストの圧縮に取り組む

発注業務の見直しを行い、コストの圧縮に取り組むことも大切です。

ほとんどの飲食店では、注文を受けてから料理を作るいわゆる「受注生産」方式をとっているため、製造数や廃棄数を正確に記録しているお店は少ないかもしれません。また、食材の発注をスタッフの経験則で行っているケースも多いと思われます。

しかし、こうした方法は、不必要な分まで発注してしまい、多くの食品ロスを招いてしまう可能性があります。原材料が高騰している今だからこそ、予約の状況や曜日、天気、気温などから大体の出数(一定期間におけるメニューの販売数のこと)を予測し、適切な量の食材を仕入れることを試みましょう。

出数の予測には、POSレジやPOSレジに準ずるデータ収集機能を備えたレジに記録されている、過去の売上データが大いに役立ちます。売れ筋メニューや死に筋メニュー、混雑する曜日・時間帯などが可視化されるため、詳しい予測が立てられます。

3お客様に値上げを知らせるタイミングと方法

上述の通り、ステルス値上げは忌避される傾向があるため、せっかく獲得したリピーターが離れてしまうことがあります。そのため、値上げを決めたら必ずお客様に告知しましょう。

3-1.お客様に値上げを知らせるタイミング

お客様には、2週間から1か月前までに知らせられればよいと言われていますが、2か月もしくは3か月前でも構いません。メニュー表やホームページなど、値上げ前の価格が記載されているものはすべて修正しなければならないため、なるべく余裕を持ってスケジューリングしましょう。

3-2.お客様に値上げを知らせる方法

お客様に値上げを知らせる方法は、主に次の4つです。

  • ポスター
  • POP(レジ前や卓上など)
  • ホームページ
  • SNS

最近では、LINE公式アカウントを使って告知する方法もあります。LINE公式アカウントなら、お客様に確実にメッセージを届けられるメリットがあります。さらに、値上げ前の駆け込み需要アップも期待できるでしょう。

なお、LINE公式アカウントについては、こちらのページで詳しく解説しているので、合わせてご覧ください。

お店のLINE公式アカウントを作るべき5つの理由

4まとめ

本コラムでは、飲食店において客離れをおこしにくい値上げの考え方について解説しました。原材料の高騰でお悩みの飲食店経営者の方は、ぜひ参考にしてみてください。

5出数の予測にカシオの「EZネットレジ」が役立ちます

カシオの「EZネットレジ」は、売上集計が可能なタブレット型レジです。

過去の売上データが蓄積されるため、時間帯別の売上や商品別の売上などを簡単な操作で確認することができ、出数の予測に役立つでしょう。また、集計したデータはパソコンやスマホなどからも閲覧できるため、営業終了後に詳しく分析するときにも便利です。

カシオでは、365日(9:00〜22:00)対応のコールセンターで電話サポートを行っているため、営業中に操作方法に迷ったり、トラブルが起こったりした時にも安心です。

こちらのページでは、EZネットレジを詳しくご紹介をしていますので、あわせてご覧ください。

EZネットレジについて詳しくはこちら

2023年3月

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