子ども時代は全ての人が通る道です。周りの環境や人が、人格形成に深く影響する子ども時代ですが、自らで進む道を決めることは難しいです。だからこそ、周囲の人の接し方や環境がとりわけ大切な時期だと考えます。「大人は子どもたちにどう寄り添えばいいのか」をテーマに、全ての子どもが自分で可能性を広げるために学生や大人に何ができるのか、ディスカッションを通して一緒に考えます。
全ての子どもの幸せとは何か、というテーマのもとに、私たちは子ども向け創作ワークショップを開催しているキッズクリエイティブ研究所へ取材に向かいました。スタッフの窪村永里子さん、改田佳奈子さんとお話をする中で「幸せ」という言葉をテーマとすることに違和感を感じると指摘があり、再び考え直すことになりました。
取材後、それぞれの「幸せ」の定義や自分達の思いについて話し合い、「子どもが自分に合った生き方を選択できる社会や意識をつくるために、私たちにできることは何か」というテーマに辿り着きました。多くの時間をかけて話し合う中で、私たちは言葉の持つ意味や与えるイメージについても深く掘り下げる必要性があることに気が付きました。
テーマについて悩んでいた際、窪村さんと改田さんからの提案でワークショップのファシリテーターを体験することになりました。インクルーシブの現場を直接体感することで、子どもに対する適切な声かけや行動の難しさを知ることが出来ました。この体験により、今までよりもさらに課題を自分ごととして考えることが出来ました。
多くの話し合いを重ね「大人は子どもたちにどう寄り添えばいいのか」というテーマでイベントを行いました。ゲストに窪村さんをお招きし、子どもとの距離感や子どもの創造力について、参加者の方とディスカッションを行いました。様々な視点からの多様な意見を聞くことができ、インクルーシブ教育についての考えが深められました。
チーム|STAND BY ME
チョ ユジョン(視覚伝達デザイン学科、2年)
山下 さくら(クリエイティブイノベーション学科、1年)
吉原 大地(クリエイティブイノベーション学科、1年)
中津 杏美 (芸術文化学科、3年)
蜂谷 円悠(芸術文化学科、3年)
松本 貴美子(カシオ計算機)
山下さくら
(やました さくら クリエイティブイノベーション学科・1年)
多くの参加者の方々に集まっていただき、様々な立場や視点からの貴重な意見を聞くことができました。このイベントを通して子どもたちの個性や可能性を広げるには、私たち大人の接し方や、作る環境が大きく影響していると気づくことが出来ました。また自分自身の子ども時代や、家族の話といった身近な話題からディスカッションをすることで、より一層インクルーシブ教育を身近に、そして深く考えることが出来たのではないでしょうか。このイベントがはじめの一歩を踏み出すきっかけになってほしいと思います。